内容説明
哲学的存在論の真の舞台として“客観的実在”のバークリ次元を究明し、主客二元論的思考の克服、量子的実在世界の新たな哲学的基礎づけを試みる。
目次
唯物論の二つのドグマ―知覚外界像説と物自体主義(現代唯物論の理論的危機はどこにあるか;知覚外界像説のアポリア;レーニン唯物論とその物自体主義のアポリア)
知覚外界像説と物自体主義のパラドクス―冷蔵庫のなかで赤いリンゴは実在しうるか(近代人の思考様式としての主客二元論;冷蔵庫の中で赤いリンゴは実在しうるか―知覚外界像説と物自体主義のパラドクス ほか)
バークリ“存在即知覚”命題の哲学的分析(レーニン“実在モデル”とバークリ“実在モデル”;知覚現在・知覚中断・知覚捨象という新しい概念;バークリの“存在即知覚”命題の正当性)
実在とはなにか(真の実在は物自体か、知覚事物か;新しい「実在」概念はいかに規定されうるか;量子力学における「実在」問題の中心にあるもの;バークリ次元と人間原理からみた宇宙の存在性)
著者等紹介
瀬戸明[セトアキラ]
1937年生まれ。1967年東京教育大学(現筑波大学)大学院文学研究科博士課程修了(哲学専攻)。国立音楽大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。