目次
外国人のためのトッカータとフーガ
古代ギリシア人と異国人、哀願者、居留外人
神の選民、外なるものが選ばれて
聖パウロと聖アウグスティヌス―追放療法と巡礼
どんな資格で外人に?
ルネサンス、“雑然とまとまりなき”
啓蒙主義と外人
普遍的なもの、それは…我々自身の異質性ではなかろうか?
さてどうするか
著者等紹介
クリステヴァ,ジュリア[クリステヴァ,ジュリア] [Kristeva,Julia]
1941年ブルガリアのユダヤ系の家庭に生まれる。66年パリに出て、文学の記号論的・精神分析的研究に従事する傍ら、後に彼女の夫君となる作家フィリップ・ソレルスの主宰する前衛的雑誌『テル・ケル』に参加、バフチン、ソシュール、フロイト、ラカンらの読解を軸に、デカルト的主体の解体、意味の産出性、詩的言語の侵犯性、母体的原理の措定を中核とする独自のテクスト理論を提出し、ポスト構造主義の一翼を担う。パリ第七大学名誉教授
池田和子[イケダカズコ]
元茨城大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ラウリスタ~
10
読んだのは新装版ではないが。やはりフランスでの「外人」という問題は非常に深いものがある。そもそも「外人」は敵であるという絶対条件からスタートするのが日本人にとっては衝撃かもしれない。そのうえで、キリスト教的隣人愛、人権の発明などによって外人を吸収する道を模索してきた。国家内部で不満分子としてありつづけるよりは、フランスに同化させることを望む。非常にアクチュアルな問題だから、今新装版が出たのだろうな。音楽、文学、神話、精神分析などをからめたアクロバティックな文章は魅力的だろう。2015/01/07
ああああ
1
不気味とはもはや物語的怪奇でもなければ精神病の産物でもなくなる。 それは心理上の法則なのだ。未知を受けとめ、これを文明化すること(Kulturarbeit) を可能にするもの。不気味には《感じない》と言うフロイト。彼はしかし不安と結びついている奇異に対し二つの方向を示した。一つは、奇異を感じることは、驚きがもたらす人格喪失をバネとして他者との同化を促進する力になるというもの。もう一つは、精神分析は不気味の解明に役立つにしても、不気味の解消にこだわるべきではなく、2024/09/08
ぼん
0
さらっと2017/08/13