叢書・ウニベルシタス
生命の哲学―有機体と自由 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 512p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588099915
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C1310

目次

生命の哲学の主題について
存在についての理論における生命と身体の問題
知覚、因果性、目的論
ダーウィニズムの哲学的側面
調和、均衡、生成―体系概念およびそれを生命存在へ適用することについて
神は数学者か?―物質交代の意味について
運動と感情―動物の魂について
サイバネティクスと目的―一つの批判
視覚の高貴さ―感覚の現象学の試み
ホモ・ピクトル、あるいは像を描く自由について
有機体の哲学から人間の哲学へ
理論の実践的使用について
グノーシス主義、実存主義、ニヒリズム
不死性とこんにちの実存

著者等紹介

ヨーナス,ハンス[ヨーナス,ハンス] [Jonas,Hans]
1903年にデュッセルドルフ近郊で裕福なユダヤ人の家庭に生まれる。ハイデガー、ブルトマンのもとで哲学と神学を学ぶが、ナチス政権の成立とともにイギリスに亡命し、イギリス軍のユダヤ人部隊の一員として戦争に参加。のちにパレスチナに渡り、さらにカナダを経て、最終的にはアメリカ合衆国に定住。1979年に刊行された『責任という原理』によって、現代の技術文明のもたらしている危機を鋭く問いかける哲学者としてにわかに注目を集めるようになり、ドイツ出版平和賞も授与される

細見和之[ホソミカズユキ]
1962年生。大阪大学大学院人間科学研究科修了、人間科学博士。現在、大阪府立大学人間社会学部准教授

吉本陵[ヨシモトシノグ]
1978年生。大阪府立大学人間文化学研究科修了、学術博士。現在、大阪府立大学人間社会学研究科客員研究員、大阪府立大学工学域非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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いとう・しんご singoito2

8
多数の生物種が絶滅しつつある沸騰の夏に読むのにふさわしい一冊。人間の義務の発見について「人間以外の存在がこの発見に無関心であるということにもならない。 人間以外の存在はこの発見に賭け金を置いているかもしれないし、その賭け金のゆえに、その存在は、人間が自分に対して承認している義務の根拠でさえあるのかもしれない。その場合人間は、彼が作り出したのではないにせよ彼のみが目にすることのできる委託物の保護を実行する者、ということになるだろう。」p446。「責任という原理」を読む前に読んでおくと良いと思いました。2024/09/20

いとう・しんご singoito2

1
図書館から借りて読んだけど、やっぱり手元に置きたい本!とAmzでポチって再読。命と暮らしを支えることを口実に地球環境を蚕食し尽くそうとするテクノロジーとグローバリズムの危機の中にある私たちは、命の目的と従うべき規範をどこに求めるべきか、を追求した本です。哲学史について一定程度の知識は必要な本ですが、読み応えは十分です。2021/04/18

いとう・しんご singoito2

0
久々に哲学する楽しみを満喫。全存在をかけて決断するとき、人は永遠を望見している筈であり、人は永遠に対して倫理的責任を負うのではないか、というような話。哲学について一定程度の理があることが望ましいけれど、そうでなくても、ドキッとする話が出てくるし、少なくとも、正座して坊さんのお経を聞かされるよりはずっと分かりやすいと思います。2021/04/06

鴨長石

0
難解で、巻末の章ごとの解説と読み比べながらなんとか読了した。論文を集めた形のためかもしれないが、全体として一つの考え方というのはなかなか見えづらいものがある。人間を動物から区別するのは像を思い描く能力であること、行為の不死性など、断片としては興味深いものがいくつかあった。『責任という原理』や『グノーシスの宗教』と関連する各章は、それぞれの書籍を読まないと理解を深められないのだろう。2021/01/08

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