目次
第1章 われわれの社会は神とコミュニケートできるか
第2章 神の区別
第3章 われわれは新しい神話を必要とするのか
「現代における宗教の可能性について」―社会システム論からみた「宗教」(土方昭)
著者等紹介
ルーマン,ニクラス[ルーマン,ニクラス][Luhmann,Niklas]
1927年ドイツのリューネブルクに生まれる。1968‐1993年ビーレフェルト大学社会学部教授。70年代初頭にはハーバーマスとの論争により名を高め、80年代以降「オートポイエーシス」概念を軸とし、ドイツ・ロマン派の知的遺産やポスト構造主義なども視野に収めつつ、新たな社会システム理論の構築を試みた。90年前後よりこの理論を用いて現代社会を形成する諸機能システムの分析を試み、その対象は経済、法、政治、宗教、科学、芸術、教育、社会運動、家族などにまで及んだ
土方昭[ヒジカタアキラ]
1927年生まれ。京都大学大学院哲学科修士課程修了。現在、高崎経済大学名誉教授
土方透[ヒジカタトオル]
1956年生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。同大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。現在、聖学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
7
『宗教社会学』で著者は宗教を超越神と創造神を対応させる神の概念を受け入れた際に生ずる内在/超越の2項コードで機能するシステムとして捉えた。システムとして捉えられるなら、宗教はシステム論が構想する全体社会では分化した様々なシステムの一つとなる。すると、外部環境としての他のシステムとコミュニケーションを行うシステムである限り、宗教の内在/超越のコードも普遍的ではない。小著である本書は、現代に至る分化=「世俗化」を背景として、不確定な人間の内在の側から現代の「われわれの社会は神とコミュニケートできるか」と問う。2024/07/30
Go Extreme
1
神とコミュニケーションの概念: 神の存在と社会ー神の存在→慰めや信仰提供す⇔再度神学的な論議必要 社会学と宗教: コミュニケーションー社会内部の事象 社会環境との関係ー環境世界を通じてコミュニケート コード化と宗教システム: 内在と超越の区別 神概念の区別ー神概念には多様性・宗教的機能は区別生じる 宗教の機能と社会的圧力: 歴史的背景ー特権的立場の正当化や啓蒙手段 宗教と社会の分化→社会での区別 神話と儀式の役割: 神話の物語的構造 儀式とタプーによる調整 神話の必要性ー現実の理解や社会的合意形成2025/01/26
遠藤 a.k.a. Kon
0
自分は抽象的思考ができないので、ルーマン教授にはいつも苦々しい思いをしている。2012/06/16