出版社内容情報
韓国における近現代文学の脈絡と成果を世界文学的な視野から鳥瞰する代表的論考・評論13篇を収める。
内容説明
韓国における近現代文学の脈絡と成果を世界文学的な視野で鳥瞰する代表的論考・評論13篇を収め、韓国文学の成立基盤とその多様な展開を検証する。植民地化や南北分断という歴史的現実の中で、作家たちはどのようにして表現を確立したか―韓国文学の近代性の起源と特性をめぐる論考を中心に、韓国の20世紀文学を総括的に展望しつつ、新世紀への新たな可能性を探る。資料として、林和「新文学史の方法」(1940年)を収録するほか、付録として、韓国の代表的作家150名を紹介する詳細な「人名解説」をはじめ、「韓国近現代文学史関連年表」「韓国文学関連日本語文献一覧」等を付し、韓国文学研究のための基礎資料を提供する。
目次
1 韓国近代文学史と近代性(時代区分論;韓国文学の二つの指向性の弁証法;矛盾としての近代文学史―二〇世紀の韓国文学史に関する批判的仮説 ほか)
2 韓国近現代文学の諸領域(周辺的形式の主流化;韓国小説の苦痛と享有;二〇世紀の韓国批評の批判的検討 ほか)
3 韓国現代文学と社会史(ハングル世代とハングル文化;高度成長期の韓国文学;北朝鮮文学の理解のために ほか)
著者等紹介
李光鎬[イグァンホ]
1963年大邱生まれ。高麗大師範大国語教育科・同大学院国文科卒。ソウル芸術大学教授。1988年に「詩的語調と社会的想像力」で『中央日報』新春文芸評論部門に当選してデビュー。『世界の文学』『今日の詩』などでの活動を経て、現在は『文学と社会』誌(文学と知性社)編集同人をつとめる
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