比較で読みとく スラヴ語のしくみ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560087237
  • NDC分類 889
  • Cコード C3087

出版社内容情報

ロシア語、ポーランド語、クロアチア語……お互いどのくらい似ているの? スラヴ祖語からの変化を辿りながら、その答えを探ります。祖先が同じなら、みんなそっくり?
 ロシア語、ウクライナ語、ポーランド語、チェコ語、クロアチア語、ブルガリア語……スラヴの諸言語は、語彙も文法も互いによく似ています。共通するのは一体どこまで? なぜ差異が生まれたの? スラヴ祖語が各言語に分化していく過程をたどりながら、その答えを探るのが本書の役どころ。特殊な文字、複雑な格変化、と難解なイメージがあるスラヴ諸語も、しくみを知ればぐっと理解しやすくなります。いずれかの言語を学んだことのある人も、ない人も!

三谷 惠子[ミタニ ケイコ]
東京都出身、東京大学文学部卒業、東京大学大学院博士課程修了。専門は言語学、スラヴ語学、スラヴ言語文化研究。現在、東京大学教授。主要著書:『クロアチア語のしくみ』(白水社)『スラヴ語入門』(三省堂)『クロアチア語ハンドブック』(大学書林)

内容説明

似ているところ、異なるところ、そこには隠れたしくみがある!

目次

第1部 文字と音のしくみ(文字のしくみ;音のしくみ;子音のしくみ;音のつながりと響きのしくみ)
第2部 語のしくみ(名詞のしくみ;代名詞のしくみ;形容詞のしくみ;動詞のしくみ)
語形成のはなし
第3部 文のしくみ(文のしくみ;「である」「ある」「ない」のしくみ;「てにをは」を作るしくみ;時と出来事のしくみ;伝えるしくみ)

著者等紹介

三谷惠子[ミタニケイコ]
東京都出身。東京大学文学部卒業、東京大学大学院博士課程修了。専門は言語学、スラヴ語学、スラヴ言語文化研究。現在、東京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

16
一般向けに書かれたスラヴ語派全般の文法入門書という、今のご時勢出版されたこと自体が奇跡みたいな本。著者は東大のスラヴ語スラヴ文学研究室教授。スラヴ語(ロシア語、チェコ語、ブルガリア語など)の持つ音声的、文法的特徴とそれぞれの微妙な違いをわかりやすく解説しており、ちょうど同著者の『スラヴ語入門』をより詳しく、噛み砕いた感じの内容。いずれかのスラヴ語を齧ったことのある人や語学好きなら存分に楽しめるだろうが、黒田龍之助や千野栄一のエッセイなどでスラヴ語に興味を持ったぐらいの人ではちと難しすぎるかもしれない。2016/09/20

snow

5
句とは何か、節は何かという大変初歩的な文法用語説明から、かなり専門的な事柄にまで言及しており、対象読者が非常に幅広い本。ただ、主に前提としているのは言語的知識がない読者であろう。そのためか、妙に砕けた物言いがちりばめられ(特に前半)、私はそれは余計に思えた。 すべての話が見開き2ページに収められている。出版社の指示なのだろうが、これでは読んでいて単調で、内容により記述量に増減がある方が読んでいてリズムが生まれ楽しいはず。一度にたくさん読むのは辛かった。 内容は、もちろん、文句なしに良い。2017/03/07

ががが

5
印欧語族の中のスラヴ語派の言語について、共通する言語的特徴を述べたり、比較して相違点を整理したりしている。学術的な調子ではなく、むしろところどころかなりノリノリな記述があるのにも関わらず、書いてあることはかなり専門的な気がするので、いったいどういう人向けに書いたのかが分からない。ロシア語しかやってない自分にはロシア語以外の言語の例が出ると途端に面倒になってしまうのがいけないのだが、読んでいくうちにそれぞれの言語の輪郭がちょっとずつ浮かび上がってくるので、少しこのあたりの諸語を覗くのにはよいかと思う。2016/10/05

早月

4
東欧とバルカン半島の言葉、スラヴ語派というものを知ろうと思って。スラヴ語派の文字と音、語の変化、文の作り方などを見ていく本。各言語の発音や表現の例を比較し、適宜、その類似点と相違点のルーツについて共通の祖先 (スラヴ祖語) や古典語 (古教会スラヴ語) を頼りに紹介してくれます。語根から語幹、語幹から語が派生・複合される「語形成」についても紙幅が割かれており、言語の時間的変化についてよく触れられました。ページをめくるたび2種類以上の外国語が目に入ってくるので、にぎやかで楽しかったです。2020/08/28

田中峰和

2
まずはキリル文字の読み方から覚えるスラヴ語は、アラビア語と同様、難解で一筋縄ではいかない。ローマ字になれた日本人にはアルファベットが33文字もあってはそれだけでたじろぐ。一言でスラヴ語といっても、ロシア語からチェコ語やベラルーシ語、ウクライナ語など国や地方ごとに違う。宗教による文字の分断は東方正教会がキリル文字、西方教会がラテン文字となった。キリル文字の発祥は、ブルガリアでビザンツ帝国からキリスト教を受容した10世紀末。ギリシャ文字に依拠したとされている。文法構造より歴史に興味のある読者にも面白い内容だ。2016/11/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11097488
  • ご注意事項

最近チェックした商品