出版社内容情報
「西洋対東洋」という虚構によって隠されていた人類文化の実相を人々の日常生活の視点から捉えなおす。
内容説明
アフリカ大陸やアジアでのフィールドワークをもとに、食物、恋愛、家族等をめぐる文化を比較考察し、アジア的→古代的→封建的→ブルジョワ的生産様式という西洋中心主義の発展段階説に異議を唱える。「ユーラシア対アフリカ」という文化の対立軸を設定し、「西洋対東洋」という虚構によって隠されてきた人類文化の実相を人々の日常生活の視点から捉えなおす。
目次
第1部 家族(西洋のなかの東洋;ヨーロッパの家族に独自性はあるのか?;ヨーロッパとアジアの家族制度の比較―不公平な取り扱いがあったのだろうか? ほか)
第2部 食物(食物、家庭、フェミニズム;構造主義、唯物論、馬;中国の食物のグローバリゼーション ほか)
第3部 懐疑(地中海地域における大伝統と小伝統;懐疑の核;人間と自然界―歴史学と人類学への省察 ほか)
著者等紹介
グッディ,ジャック[グッディ,ジャック][Goody,Jack]
ケンブリッジ大学人類学教授。50年代、60年代に西アフリカでフィールドワークを行ない、アフリカ大陸に関する造詣を深める。従来の西洋対東洋といった文明論・文化論から脱皮し、アフリカを含めた広い視野に立った比較研究が注目を集める。その見識は、産業や社会政体のみならず、食事や恋愛など日常的な事象にも及び、多彩で内容豊かな研究を行なっている
山内彰[ヤマウチアキラ]
1964年生まれ。関西学院大学文学研究科博士課程修了。関西福祉科学大学講師。アメリカ文化論、アメリカ文学専攻
西川隆[ニシカワタカシ]
1964年生まれ。関西学院大学文学研究科博士課程修了。神戸学院大学人文学部非常勤講師。アメリカ文学、アメリカ現代詩専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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