出版社内容情報
道徳の困難は、一方に対面的な二者関係の領域(エロスや友愛)があり、他方に複数的で多様な(政治的で法的な)人間関係の領域があって、両者に根本的な異質性が存することにある。本書はこの「二つの道徳」の違いを見据えつつ、カントやニーチェ、レヴィナスとの終わりなき対話を通じて、正義や許しなどの主題を掘り下げる。『メシア的時間』に続く待望の邦訳、日本語版オリジナルの序付き。
【目次】
日本語版への序
キアスム
カントの立場
尊敬、道徳感情
どのように道徳的に行動するか
道徳と相互性
愛と友情と道徳性
カントの立場 ? 他者、同胞
道徳の深淵とめまい
ニーチェの立場
価値の創造
誠実さ
不誠実さ
ニーチェの立場 ? 力強い──(または力の)──感情
幸福、道徳、経験
道徳の場所論と経験
二人関係の優位性
道徳経験は経験ではない
歓待、根本的な両義性
歓待の道徳の二重体制
愛は愛する
愛によって許す
悪は考える
暴力について
弱さの人物像
批判的モデル
私が殺したいと思うことができるもの
実践的基準
訳者あとがき
注
人名索引



