出版社内容情報
われわれの社会生活における法および法秩序は、いかにして現出しているのか。フッサールの影響下に法現象を論じた戦前の古典的法現象学を嚆矢とし、ハイデガー、シェーラー、メルロ=ポンティらの思考を継承した戦後法学の諸潮流を経て、現代の法現象学は人権、他者、責任、正義、自由といった問題圏へとその対象領域を展開している。哲学と法学を架橋する法現象学の理論枠組みを体系的に叙述する決定的大著。
内容説明
法事象そのものへ!わたしたちの社会における法・法秩序は、どのように現出しているか。フッサールの影響下に法事象を論じた古典的法現象学を嚆矢とし、ハイデガーやメルロ=ポンティらの思考を批判的に継承した戦後の諸潮流を経て、他者・正義・自由・人権といった諸問題を扱う現代法現象学へ。法哲学の新領域を体系的に叙述する。
目次
第一部 導入―法現象学とは何か(法哲学の基本問題と法現象学の基本概念;現象学の基本問題と法現象学の基本概念;法現象学とは何でありうるか―諸々の問いかけや方向性、方法、時代にそった体系化の試み)
第二部 法現象学の諸々の立場(予備的考察―エトムント・フッサールの現象学における法;古典的法現象学;継承と新展開;法現象学―結論と展望)
著者等紹介
ロイドルト,ソフィー[ロイドルト,ソフィー] [Loidolt,Sophie]
1980年生まれ。ウィーン大学で哲学を学び、博士号取得。現在、ドイツ・ダルムシュタット工科大学哲学研究所教授。研究領域は現象学、政治哲学、法哲学、倫理学、心の哲学、フェミニスト哲学、ジェンダー研究など。著書Phenomenology of Plurality:Hannah Arendt on Political Intersubjectivity(Routledge,2018)にてエドワード・グッドウィン・バラード賞受賞
青山治城[アオヤマハルキ]
1951年生まれ。筑波大学大学院社会科学研究科博士課程修了、博士(法学)。神田外語大学名誉教授
八重樫徹[ヤエガシトオル]
1982年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻博士課程修了、博士(文学)。現在、宮崎公立大学人文学部准教授
植村玄輝[ウエムラゲンキ]
1980年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、博士(哲学)。現在、岡山大学学術研究院社会文化科学学域准教授
木村正人[キムラマサト]
1976年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻満期退学。現在、東洋大学社会学部教授
宮田賢人[ミヤタケント]
1991年生まれ。大阪大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(法学)。現在、小樽商科大学商学部准教授
鈴木崇志[スズキタカシ]
1988年生まれ。京都大学大学院文学研究科思想文化学専攻博士後期課程修了、博士(文学)。現在、立命館大学文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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