叢書・ウニベルシタス<br> 資本はすべての人間を嫌悪する―ファシズムか革命か

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叢書・ウニベルシタス
資本はすべての人間を嫌悪する―ファシズムか革命か

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588011351
  • NDC分類 311.237
  • Cコード C1310

出版社内容情報

われわれはいま、ネオファシスト、セクシスト、レイシストたちの時代を生きている。憎しみが民主主義を蝕み、法治国家と例外状態の境界が薄れゆく黙示録的世界において、新自由主義の根源にひそむ内戦の論理とわれわれはいかに闘うべきか。空虚な集合としての民衆ではなく新たな政治的主体へ、そして革命家へと生成するために、現代の資本主義機械とその支配装置を分析する。

目次

序論―黙示録の時代
第1章 資本は戦争を仕掛ける(ピノチェトからボルソナロへ(回帰)
貧者の金融化
新しいファシズム ほか)
第2章 技術機械と戦争機械(社会機械か戦争機械か;覇権主義的戦争機械;ファノンとラジオ ほか)
第3章 革命家への生成と革命(革命は十九世紀にはじめて世界的になった;世界内戦か世界革命か?;支配的諸関係総体の革命 ほか)

著者等紹介

ラッツァラート,マウリツィオ[ラッツァラート,マウリツィオ] [Lazzarato,Maurizio]
1955年、イタリア生まれの社会学者、哲学者。現在、パリで非物質的労働、労働者の分裂、社会運動などについての研究を行なう。アントニオ・ネグリらの雑誌『マルチチュード』の創刊より編集委員を務め、アンテルミッタン(非常勤芸能従事者)やプレカリアート(不安定生活者)らの社会運動にも携わっている

杉村昌昭[スギムラマサアキ]
1945年生まれ。龍谷大学名誉教授。フランス文学・現代思想専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bevel

6
うー。。もうこの手の本には耐えられなくなってしまった。固有名をまぶしつつ、現代の世相を切り、来るべき革命を夢想するという感じなのだけど、1:新自由主義、ファシズム、内戦などといった単語を緩い仕方で使って藁人形を作るのはもうやめてほしい。2:フーコー、ドゥルーズをちゃんと背景踏まえず切り貼りするのをやめてほしい。3:ちゃんと典拠をつけてほしい。様子見のために目を通しては見たけど、言葉を使うことに対する基本的な価値観が共有できてないなあ、関わりたくないなあという感じ。2022/06/08

刳森伸一

3
良い資本主義と悪い資本主義、行き過ぎた資本主義とそうでない資本主義のような資本主義の分類を否定し、全ての資本主義は巨悪であると告発する思想書。かなりアグレッシブな論考で資本主義に対する怒りに満ちており、私もその気持ちの多くを共有する者であるが、論考が詳細な部分と雑な部分とが混じっている印象。特に新しいファシズムのような概念が定義なく使用されているので、ついていけない部分もある。2021/12/13

gokuri

2
邦訳タイトルのかっこよさにつられて手に取った久々の現代思想書はやはり難解だった。 フーコー、ネグリなどをかじったこともほとんどない私には、ヨーロッパでの新自由主義の展開に対する著者の意見、各論者への批判はとてもついていくことがかなわなかった。 資本と戦争の親和性、先進国の人種、女性問題、、アジア、アフリカの今後の革命など、次々と提起される難問にふれ、自身の中ではイメージの混乱・暴発がまきおこされることとなった。2023/03/11

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