叢書・ウニベルシタス<br> 左翼のメランコリー―隠された伝統の力 一九世紀~二一世紀

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叢書・ウニベルシタス
左翼のメランコリー―隠された伝統の力 一九世紀~二一世紀

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  • サイズ 46判/ページ数 306p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588010743
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C1310

出版社内容情報

挫折した革命と夢破れたユートピアの記憶に宿るメランコリーは、左翼思想・文化をいかに形づくってきたのか。マルクス、ベンヤミン、ダニエル・ベンサイドらのテクストを背景に、ソ連芸術の諸潮流、ネオレアリズモの諸作品やテオ・アンゲロプロス、クリス・マルケル、ケン・ローチ、パトリシオ・グスマンらのイメージが織りなす喪と再生の左翼史。

内容説明

挫折した革命と夢破れたユートピアの記憶に宿るメランコリーは、左翼思想・文化をいかに形づくってきたのか。マルクス、ベンヤミン、ダニエル・ベンサイドらのテクストを背景に、ソ連芸術の諸潮流、ネオレアリズモの諸作品やテオ・アンゲロプロス、クリス・マルケル、ケン・ローチ、パトリシオ・グスマンらのイメージが織りなす喪と再生の左翼史。

目次

第1章 敗者のメランコリー(敗者とともに遭難;敗者の左翼 ほか)
第2章 マルクス主義と記憶(記憶の入口、マルクス主義の出口;未来の記憶 ほか)
第3章 メランコリックな映像―敗北した革命の映画(映画と歴史(歴史の映像形態)
戦後の体制復古 ほか)
第4章 植民地主義の亡霊(マルクスと西欧;ヘーゲル的母型 ほか)
第5章 時の一致(ポルトボウ;パリ ほか)

著者等紹介

トラヴェルソ,エンツォ[トラヴェルソ,エンツォ] [Traverso,Enzo]
1957年、イタリアのガヴィに生まれ、ジェノヴァ大学で現代史を修める。1985‐89年、フランス政府給費留学生としてパリに滞在。パリの社会科学高等研究院で、ミシェル・レヴィ教授の指導の下に、社会主義とユダヤ人問題に関する論文で博士号を取得。ナンテール‐パリ第10大学の国際現代文献資料館研究員となり、サン・ドゥニ‐パリ第8大学や社会科学高等研究院で社会学を講ずる。ピカルディ・ジュール・ヴェルヌ大学教授を経て、コーネル大学教授。フランス語で著書論文を発表し、各種の新聞・雑誌に寄稿している

宇京頼三[ウキョウライゾウ]
1945年生まれ。三重大学名誉教授。フランス文学・独仏文化論。著書、訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ひろゆき

2
パリコミューン、反ファシズム統一戦線、チリのアジェンデ政権崩壊、68年五月、等々の敗北の山がどの様に思想的な営みに絡むのかという話。二度読んだ。感激したからではなく、とらえきれなくて。4章あたりに書かれていた進んだ西欧資本主義に革命主体を求めるマルクスの考えが晩年で変化しつつあったことと、アドルノが代表する西欧マルクス主義とウォルポールが代表する第三世界のブラックマルクス主義の接触のあれこれが記憶に残りそう。触れられた映画はすべて未見。2018/10/23

毒モナカジャンボ

1
敗北が革命の経験や精神を次の世代に伝える。左翼と革命の歴史は常に敗北と挫折のメランコリーに駆動されていた。均衡に回帰する喪と異なりナルシシズム的に固着し持続するメランコリーが左翼に取り憑いたとき、敗北と徹底的に向き合うということで革命のビジョンは生き生きと現在に潜勢する過去として蘇るが、敗北をメランコリーのうちに生きられない時、左翼は沈黙したり粗雑な転向を余儀なくされてしまう。しかし敗北の革命力そのものが打撃を蒙ったのが1989年ベルリンの壁崩壊であった。2020/07/30

h

1
ベンサイドへの行為遂行的喪の書物。2020/05/18

古本虫がさまよう

0
第三章の敗北した革命の映画--に登場する映画で見たのは「善き人のためのソナタ」「グッバイ、レーニン!」「大地と自由」。著者は「大地と自由」にかなり頁を割いて言及。ケン・ローチのこの映画は、スペイン内戦を題材にしたもの。オーウェルの『カタロニア讃歌』にも影響を受けているだろう。ホッブズボームとフュレの比較などが出てくる。トニー・ジャットは『失われた二〇世紀 上』でホブズボームを批判していた。「せいぜい、彼(ホブズボーム)は、共産主義者に対してなされた共産主義者による不正義に遺憾の意を示す程度である」。2018/03/22

tindrum

0
私の求めている本ではなかった。ここに書かれてあるのは社会主義的な思想をベースにして描かれた書物や絵画や映画の中に、どのようにメランコリーが思想のダイナミズムに絡んでいくのかということを社会学的に分析したアカデミックな書物に過ぎなかった。私が求めていたのは、明らかに「社会主義の夢」の崩壊=グローバリズムに対する敗北という意識が生み出すメランコリーが、ある種の表現における、否応ない契機として表れていることに対する説明だった。しかしこれはこの書物においては完全にないものねだりだった。2018/03/03

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