内容説明
存在しない神、神であることなき神―。ハイデガーやレヴィナス以降、“存在”やその“外部”をめぐる思索は、抹消線を付された神についてどのように語ることができるのか?西洋キリスト教学の伝統にたち、ポストモダン期における「現象学の神学的転回」を代表する哲学者マリオンが、偶像、愛、贈与、メランコリー、御言などの独自の分析を通じて存在の神秘に迫る主著。
目次
存在なき神(偶像とイコン;二重の偶像崇拝;“存在”の十字;空しさの裏面;神学の聖体拝領的な場から/について)
テキストの外(現在と贈与;究極の厳格さ)
著者等紹介
マリオン,ジャン=リュック[マリオン,ジャンリュック][Marion,Jean‐Luc]
1946年パリ生まれ。パリ・エコール・ノルマル・シュペリウール卒業、パリ第4大学助手、ポワティエ大学教授、パリ第10大学教授を経て現在パリ第4大学教授、シカゴ大学教授。1992年アカデミー・フランセーズ哲学大賞、2007年カール・ヤスパース賞(ハイデルベルク)受賞。2008年にアカデミー・フランセーズに選出される。ハイデガーの決定的な影響のもとにありながら、「存在の問い」を「神の問い」によって解任し、それに基づいてデカルトを初めとする哲学史研究、神学、現象学のそれぞれの分野を大胆に革新しつつある現代フランスを代表する哲学者である
永井晋[ナガイシン]
1960年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了、同博士課程退学。フランス政府給費留学生としてパリ第1大学、第10大学、第4大学に留学。東洋大学文学部教授。博士(文学)
中島盛夫[ナカジマモリオ]
1922年横浜生まれ。東京大学文学部卒業、同大学院修了。東洋大学教授、横浜市立大学教授、同名誉教授を歴任。1996年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ラウリスタ~
左手爆弾