内容説明
フロイトのテクストはそこにある―永遠に不気味な魅惑として。言語の天才で、デリダの親友である哲学者サミュエル・ウェーバーが、精神分析それ自体の来歴と葛藤の源泉を驚くべき精緻さで読み解く、脱構築批評の代表作。「不気味なもの」をはじめとするフロイトの論考、ホフマン『砂男』等の文学作品が、言語と人間の劇としての比類ない深さで現れる。訳者および港道隆氏との往復書簡も付した日本語訳、ついに登場。
目次
第1部 取り置かれた精神分析
第2部 余部
第3部 ラヴ・ストーリー
余談、あるいは悪意の瞬間についての注記
不気味な思考
解題にかえて―往復書簡
著者等紹介
ウェーバー,サミュエル[ウェーバー,サミュエル][Weber,Samuel]
1940年ニューヨーク生まれ。ノースウェスタン大学教授。ポール・ド・マンに師事し、ホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミン、フロイト、ラカン、デリダ等を研究する中で思想を形成。哲学、精神分析、文学批評、演劇等、幅広い分野で活動を展開する。政治経済、戦争、歴史、メディア問題など「アクチュアルな」問題にコミットする一方、それゆえにこそ古典的テクストの脱構築的読解を実践し続けている。アドルノやデリダの翻訳者でもある
前田悠希[マエダユキ]
1977年生まれ。甲南大学大学院・人文科学研究科修士課程修了。人間科学(心理臨床)専攻。臨床心理士
港道隆[ミナトミチタカシ]
1953年生まれ。パリ第一大学哲学史科博士課程修了。哲学専攻。甲南大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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