内容説明
両者の往復書簡を通して、1940年代ドイツ論争(エミール・ルートヴィッヒ論争)の本質に迫る。また、アーレントの友人であり、ティリッヒの秘書にして愛人でもあったヒルデ・フレンケルを含む複雑な人間関係をも活写した亡命知識人たちの生活史。
目次
第1部 スキャンダルの年代記―ハンナ・アーレントとパウル・ティリッヒ(アーレントとティリッヒ、あるいは「スキャンダルの年代記」;ニューヨークの亡命ユダヤ人たち、あるいは「ドイツ論争」史;ヒルデ・フレンケルをめぐるアーレントとティリッヒ)
第2部 ハンナ・アーレントとパウル・ティリッヒの往復書簡および関連文書(収録した資料について;ハンナ・アーレントとパウル・ティリッヒの往復書簡;関連文書)
第3部 仮面と実存―パウル・ティリッヒについて(はじめに―アーレントを読む人のためのティリッヒ;神学者パウル・ティリッヒの脱神話化;ティリッヒとは誰か;ティリッヒの思想と特徴―体系と越境;ティリッヒをめぐる女性たち、あるいは創造とエロティックなもの;さらにティリッヒを知るために)
著者等紹介
クリストファーセン,アルフ[クリストファーセン,アルフ][Christophersen,Alf]
1968年生まれ。チュービンゲン、ミュンヘンで神学、哲学を学ぶ。現在、ミュンヘン大学プロテスタント神学部助手(Privatdozent und Wissenschaftlicher Oberassistan)。著書、Friedrich Lucke 1791‐1855、1998 Mohr Siebeck T¨ubingen(1997年度Hans‐Lilja賞受賞)など
シュルゼ,クラウディア[シュルゼ,クラウディア][Schulze,Claudia]
1967年生まれ。チュービンゲン、ハイデルベルク、ミュンヘンでドイツ文学、哲学を学ぶ。ミュンヘン大学哲学部助手(Wissenschaftliche Mitarbeiterin)を経て、現在、バイエルン放送(Bayerischen Rundfunk)の専属ジャーナリスト
深井智朗[フカイトモアキ]
1964年生まれ。アウクスブルク大学哲学・社会学部博士課程修了。Dr.Phil.(アウクスブルク大学)、文学博士(京都大学)。現在、聖学院大学総合研究所教授。著書『超越と認識』(創文社、第13回中村元賞受賞)など
佐藤貴史[サトウタカシ]
1977年生まれ。現在、聖学院大学総合研究所特任研究員
兼松誠[カネマツマコト]
1977年生まれ。現在、専修大学大学院在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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