内容説明
ホッブズとスピノザの政治哲学、さらにカンギレム、バシュラールらの科学哲学の成果を踏まえ、イデオロギーを非真理として排除してきた従来の真理概念を再考し、真理と非真理の共存を可能にする「真理のデモクラシー主義」を構想するバリバールの思索の精髄。
目次
第1章 真理の制定―ホッブズとスピノザ
第2章 真理の場所/真理の名前
第3章 切断と改鋳―イデオロギーにおける諸科学の真理効果
第4章 真なるもののうちにある?―ジョルジュ・カンギレムの哲学における科学と真理
著者等紹介
バリバール,エティエンヌ[バリバール,エティエンヌ][Balibar,Etienne]
1942年生まれの現代フランスの哲学者。1960年から5年間高等師範学校に学び、師のルイ・アルチュセールに出会う。1965年『資本論を読む』をアルチュセールと共同執筆する。当時20代前半の若さであった。1968年からパリ第一大学で助手・講師・助教授をつとめ、94年からはパリ第十大学(ナンテール校)の教授として政治哲学・道徳哲学を担当している。マルクスとマルクス主義の研究分野で造詣が深く、アルチュセール亡きあと国際的に最も注目されている哲学者のひとり
堅田研一[カタダケンイチ]
1962年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士課程(法哲学)満期退学。現在愛知学院大学法学部准教授
澤里岳史[サワサトタケシ]
1968年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程(哲学)満期退学。現在早稲田大学文学学術院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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