感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
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夫を裏切って別の男に不倫する妻というメタファーにより聖書が説明する、真なる唯一の神から離れた偽の神への崇拝を禁止するロジックの研究。寝取られるのが絶許なので神は嫉妬深いなどの話もできるがそれ以外にも、哲学者や神学者ごとに様々な見解が提出され統一的ではない偶像idolを巡る議論を、タルムード注釈やベーコンにヴィトそしてニーチェまで召喚して検分。ユダヤ人からすればキリスト教徒もまた偶像に跪いてると見え、中世の博識マイモニデスからすれば「神は賢い」「神は慈悲深い」のような命題も偶像の崇拝になる、諸視点の競合。2024/03/10
Walpurgisstrasse666
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ヘブライ語から英語、その重訳ということもあるのか、文章がところどころ分りにくい。しかし、それでもこうした本が出ているところはさすが。「木や石を崇拝する」ことがもっとも馬鹿げた例としてとりあげられている所が、実に文化の差を感じる点。2011/06/10
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