叢書・ウニベルシタス
世界の読解可能性

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  • サイズ B6判/ページ数 510p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588008313
  • NDC分類 104
  • Cコード C1310

出版社内容情報

「人間の生における解釈学的基本状況」(ガダマー)である世界の読解可能性のメタファーの意味を解き明かす

内容説明

世界を神の偉大な「著書」にたとえ、その読解可能性を模索する歴史を、古典古代から現代に至るまで独自の「メタファー学」の観点から分析。人間の自己理解、世界理解にとってのメタファーの機能とその役割を解き明かす。

目次

経験可能な全体のためのメタファー
書物世界と世界書物
書物としての天上、天上の書物
字母の比喩
啓示の書物と自然という書物、後者の台頭と遅滞
世界という書物の読者としての文盲の俗人
神の二つの書物は一致する
読解可能性の不均衡
人間世界の暗号化と解読
世界の年代記、あるいは世界の公式〔ほか〕

著者等紹介

ブルーメンベルク,ハンス[ブルーメンベルク,ハンス][Blumenberg,Hans]
1920年ドイツのリューベックに生まれる(母はユダヤ人)。パダボルンとフランクフルトで哲学と神学を学ぶ。1950年キール大学で教授資格を取得。60年ギーセン大学正教授、この頃エーリヒ・ロータッカーの推薦でマインツのアカデミー会員となり、独自の“メタファー学”の構想を発表。63年“詩学と解釈学”の設立メンバー、65年ボッフム大学に移り、70年から85年に退官するまでミュンスター大学教授を務めた。クーノ・フィッシャー賞やドイツ言語文芸アカデミーのジークムント・フロイト賞を受賞。96年死去

山本尤[ヤマモトユウ]
1930年生まれ。京都府立医科大学名誉教授。専攻はドイツ現代文学、思想史

伊藤秀一[イトウシュウイチ]
1955年生まれ。中央大学経済学部教授。専攻はドイツ文学・思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

R

1
世界を本に見立てて,それを読み解こうとした営みをさぐる。自然には秩序や法則があり,それは人間の言語で表現されていない。科学者たちはそれを読み解き,我々に理解可能な言語にして提供してくれる。歴史家や哲学者は人類の歩みを読み解き秩序立てて説明してくれる。人類は世界をどのように認識できるかという方法論的なテーマに対し,人類は世界のなにを認識したいのかという目的論的なテーマを並べてみると,また世界が広がったように感じる。2019/02/22

KATSUOBUSHIMUSHI

0
「世界という書物」というメタファーを分析しながら、西洋世界における自然観の変遷を論じた本。内容自体が難解なうえにあえて複雑な書き方をしているところも多くて読むのに2か月以上かけてしまった。エピソードの多さに圧倒されつつ、感情も丁寧に追っているのでそれぞれの人柄が見えてきて(特にフロイトの章は)面白かった。遺伝学の歴史を「読むことから書くこと」への歴史と重ねているのは見事だが、明らかに遺伝学を過大評価しすぎだと思う。あとがきはメタファー学の広い射程を簡潔に説明していて、最初に読むべきだったなと後悔しました!2024/03/03

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