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出版社内容情報
フランス革命後の激動期に個人と社会,自由と民主主義をめぐって思索を深め,その思想と行動を通じて近代の病理への最初の批判者となった思想家の全体像をえがく。
内容説明
フランス革命後の激動期に“近代の誕生”に立ち会い、モンテスキューやルソーの人間主義を継承しつつ自由と民主主義をめぐる思索を深め、その思想と行動を通じて近代の病理への最初の批判者となった思想家の知られざる全体像を描き出す。
目次
コンスタンの捉え難さ
複数の性格を備えた書物
自由主義的民主主義
「個人の時代」
歴史的決定論と本質主義
利害の支配?
政治参加
「人間の心のみじめさ」
愛を生きる
「二重の、そして謎に満ちた存在」
人間の交流の解剖学
宗教と道徳
同情
三編の物語
道徳と真実
著者等紹介
トドロフ,ツヴェタン[トドロフ,ツヴェタン][Todorov,Tzvetan]
1939年、ブルガリアに生まれる。ロラン・バルトの指導のもとに『小説の記号学』(67)を著して構造主義的文学批評の先駆をなす。91年、『歴史のモラル』でルソー賞を受賞。現在、国立科学研究所(CNRS)の芸術・言語研究センターで指導的立場にある
小野潮[オノウシオ]
1955年宮城県に生まれる。東北大学大学院博士課程単位取得修了。現在中央大学文学部教授。19世紀フランス文学専攻
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
6
『アドルフ』の著者としてのぼんやりしたイメージしか持たなかったコンスタンだが、実はモンテスキューやルソーに連なる非常に重要な政治思想家でもあったらしい。トドロフのこの本は、不当に閑却されてきたコンスタンの思想の幅広さと重要性を明らかにする。一言で説明できるような単純な作家ではないが、彼の書いていることはいちいちもっともである、恋愛関係の専門家というイメージが強過ぎるが、その一方で宗教に対する非常に進歩的な見方などは、十分に顧みられてこなかったことが残念に思われるほど。2014/12/15
メルセ・ひすい
3
15-105 フランス革命後の激動期に「近代の誕生」に立会いモンテスキューやルソーの人間主義を継承しつつ自由と民主主義をめぐる思索を深め、その思想と行動を通じて近代の病理への最初の批判者となった思想家の全体像を描き出す。コンスタンはこの探索の過程において仏の人間主義の系譜において一時期を画する思想家としてトドロフにとって重要な存在になってくる。彼が重視するのはモンテーニュ、②モンテスキュー、①ルソー、トクヴィルといった魁人であるが、①によって唱えられた人民主権②の相互規制をかみ合わせて提示し、※2011/12/25