出版社内容情報
ド・ロベルティスおよびシングルトンのアプローチからダンテ『新生』を解放し,作者自身による解釈の罠を避けて,この作品のより深い奥底を現出させんとする試み。
内容説明
ダンテの意図を超える。『新生』の深奥に迫る。抒情の詩篇と物語の散文が結合し対立する関係のうちに、この作品の本質を読みとる。グィド・カヴァルカンティとペトラルカの詩法に及ぶ、ダンテ『新生』論。
目次
第1部 ベアトリーチェの生(ダンテの夢;理想の抒情詩;愛の比喩;グィド・カヴァルカンティの亡霊)
第2部 ベアトリーチェの死(ベアトリーチェの死とペトラルカ的な選択肢;抒情詩を越えて;物語による突破;ヴィジョンとリヴィジョン―『新生』のプロヴィジョナルな本質)