出版社内容情報
大著『ローマ帝国衰亡史』の成立事情と魅力,『自伝』でも語られなかった権力や宗教等をめぐるその思想と人間像の細部を捉えた,歴史家ポーターの心情溢れる評伝。
内容説明
唯一無二のローマ帝国史家。大著『ローマ帝国衰亡史』はどのように書かれたか。バイロンに「アイロニーの大家」と評されたその「歴史の創る」手法、文章表現の秘密を探るとともに、『自伝』でも語られなかった権力や宗教をめぐる思想と人間像の細部を見事に捉える。歴史家ポーターの心情溢れる評伝。
目次
第1章 ジョージ王朝時代の歴史の効用
第2章 歴史家の誕生
第3章 『ローマ帝国衰亡史』
第4章 権力
第5章 宗教
第6章 文明、野蛮そして進歩
結論 歴史を書くこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
バルジ
4
恐らく現在翻訳されている中でエドワード・ギボンという一人の歴史家を知る最良の一冊。ギボンの歴史家としての画期を同時代のイギリス歴史学界の中で位置付け、いかにして「唯一無比のローマ帝国史家」となったかを論ずる。同時代のイギリスにとって「歴史」は誠に貧弱な代物であった。人々の興味は唆るも、興味より一歩先の学術的な研究という意味では到底後世の評価に耐えるものが無かったからである。その中でギボンは多くの資料を渉猟し、資料間で比較を行いながら事実を定める。しかし無味乾燥な歴史を描なかったのが彼の最大の特色であろう。2025/10/26
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