叢書・ウニベルシタス<br> 忘我の告白

  • ポイントキャンペーン

叢書・ウニベルシタス
忘我の告白

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 311,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588004308
  • NDC分類 160.4
  • Cコード C1310

出版社内容情報

世界の様々な領域で体験された神秘的告白と宗教的直観の多様な記録を収集。魂の秘密を語る神秘体験者の言葉と声から,人間的なるものの根源の〈言葉〉を感得する。

内容説明

世界のさまざまに異なる領域で体験された神秘的エクスタシスについての告白と、その体験に基づく宗教的直観の多様な記録を収集。魂の言い表わしがたい秘密を語り固有性をになう神秘体験者の言葉と声に耳をかたむけ、人間的なるものの根源の《言葉》を感得する。

目次

忘我と告白
インド
スーフィー派とその後継者
新プラトン主義
グノーシスおよび原始キリスト教系の異端
ギリシャの修道院生活
十二世紀
フランチェスコ会修道士
ドイツの十三世紀
ドイツの十四世紀
ドイツの女子修道院の記録
北方の十四世紀
オランダの神秘主義
イタリア神秘主義の女性
スペイン神秘主義の女性
フランスの十七世紀
ドイツおよびオランダの十七世紀
十九世紀
補遺(古代インド;古代中国の神秘思想;ユダヤ神秘主義;初期キリスト教時代の神秘思想;《修道女カトレイ》より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かんやん

27
古今東西の忘我、啓示、見神、要するに神秘体験。手記、手紙、説話、対話、詩、修道院の年代記など。言葉にできないような圧倒的な体験を、それでもなんとか伝えようとする表現の葛藤に、編者は惹かれている。理性の道具である言語が恍惚を表現し得るのか。時に神は美しい若者や花婿にたとえられ、合一は抱擁、又はエロス体験にも似ている。無邪気なものもあれば、狂気かと肌が粟立つことも。いずれにせよ、自分からはあまりにも遠い、異質な精神であることは間違いない。聖人と崇められた者もあれば、幽閉されたり、異端として裁かれた者もいる。2019/05/18

roughfractus02

6
世界の外に出る(ekstasen)体験に関する文献を古代インドからユダヤ神秘主義、古代中国、グノーシス、新ブラトン主義、スーフィズム、中世キリスト教、19世紀西洋まで収録した本書(1909)は、著者自身忘我体験を行う中で集められたという。表現不能な体験ゆえ、その告白は各宗教の修辞に沿うが、その共通モチーフには世界の堕落への絶望と堕落以前の世界への期待がある。が、後に著者はこの体験を自らに禁じたという。読後、『我と汝』(1923)には絶対的他者=神から相対的他者=汝への転回が記されていたことに読者は気づく。2021/09/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1912135
  • ご注意事項