内容説明
中国の数の哲学―術数学。天文学や数学などの数理科学的分野を対象とする暦算、そして、易学の一側面として、福を冀い禍を逃れることを目的とし、数のもつ神秘性に着目する占術からなり、広く東アジア全域に巨大な影響を与えてきた。術数学に見え隠れする数と易とのジレンマを解明し、数により世界を理解する術数学の諸相を総体的に捉えることで、中国思想史の基底をなす学問の体系を明らかにする。
目次
術数学原論(中国の「計量的」科学;中国の数術;朱子学は術数学か)
術数学専論(大衍術;秦九韶の易筮法;皇極経世学小史;律暦淵源と河図洛書)
術数学補論(『孫子』における天文と地理;中国古来の哲理・五行思想;中国の「はかり」の世界;術数的思考と中国医学)
著者等紹介
川原秀城[カワハラヒデキ]
1950年福岡県に生まれる。東京大学名誉教授。専門は中国朝鮮思想史・東アジア科学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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