内容説明
歌と蹴鞠、その両道を家業とし、公武、さらには中央と地方を結ぶネットワークを構築、歌壇の中心で歌学を継承し、近代までその伝統を繋ぎとめようとした歌道家、飛鳥井家。彼らが歌道家として生きた室町期から明治維新期において、歌学はいかなる意味を有していたのか。また、歌道家はいかにして時代や社会を生きぬいていったのか。飛鳥井家の系譜を紐解くことで、歌を守り、伝えていく思想と精神の展開を明らかにする。
目次
第1章 飛鳥井流秘伝の形成
第2章 『古今栄雅抄』再編をめぐる問題
第3章 『蓮心院殿説古今集注』諸本の性格
第4章 雅康の定数歌にみる嫡庶の問題
第5章 近世前期における歌学の継承と相伝
第6章 近世前期における地方歌壇との関わり
第7章 近世後期の堂上派地方歌壇の展開
第8章 幕末期の古今伝受
著者等紹介
日高愛子[ヒダカアイコ]
1980年生まれ。熊本大学文学部文学科卒業、九州大学大学院人文科学府博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在、熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授。専門は、和歌文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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