内容説明
日本人のこころを、習俗や信仰を、寛容と忍耐と努力の精神を、近代化の歴史を、作者の分身=次郎の耳目と体験をとおして明晰・緻密な文章と巧緻な構成で、「生涯の作品」として結実させた世界文学。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆかっぴ
4
若い頃から大好きだった著者の代表作。新潮文庫版で持ってたけどずっと読まずに置いていたら、今回完全版が出たので購入。これをきっかけに読み始めることにしました。期待以上に面白く興味深い内容で長く続いていくのが楽しみです。2013/04/15
tegi
3
巻数に怖気づくけどむちゃくちゃリーダビリティ高い。津元の姿を知るという意味でも、主人公の父・常造パートが好きです。2017/09/03
Nakaki Takao
3
ぼくの運命を変えた一冊。 毎月発売されるたびに泣いていた。 おかげで、洗礼をうけた。 本当はクレドの「人となりたまえり」を歌っているとき、急にああと喉がつまり、神の存在を実感したからだ。 ところで、この良書がなぜか新潮文庫からなくなった。夏目漱石と同じなのに。 芹沢光治良は亡くなるまでその作品に手を入れ続けていた。 復刊をを喜びたい。2016/05/11
Nakaki Takao
2
この本はぼくを洗礼に導いてくれた。 毎月出版されるごとに涙が止まらなかった。2016/05/11
mak2014
1
第6巻までの感想。宗教(これまでは天理教)が非常に重要な要素である芹沢の独特な人生観のためか、登場人物の思考方法、話し方が日本人というようり欧米人のような感じがするためか、感動とは違う意味で、読んだ後に、心に何か引っかかっている。2015/01/10