内容説明
「三国志演義」「水滸伝」と並ぶ、中国英雄譚!北宋の武将・楊業一族の活躍と悲劇を描いた中国明代の古典文学を本邦初の翻訳!第1回~第25回。関連史実年表。
著者等紹介
岡崎由美[オカザキユミ]
早稲田大学文学学術院教授。専門は中国大衆文芸
松浦智子[マツウラサトコ]
名城大学理工学部助教。専門は中国文学、中国通俗文芸(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiro Nishio
15
しばらく中国の演義ものは読まないつもりだったが、図書館で本書を見つけ思わず借りてしまった。岳飛伝と比べて登場人物が少なく、キャラも多少は整理されているので読みやすい。ただ序盤楊業がなかなか出てこず、呼延賛の話が長々語られたり、敵役の潘仁美が敵役の役割を忘れ、途中普通に有能な将軍として行動してたりとバランスが悪い。岳飛伝より落ち着いた翻訳で読みやすく、こちらの方が短いので先に読むのにおすすめ。2016/10/06
さとうしん
4
待望の楊家将演義(正確には『北宋志伝』)の翻訳だが、序盤の呼延賛がメインのあたりはかなり話がグダグダだなと。楊家の話がメインとなり、楊大郎が太宗の身代わりとなって死ぬあたりから安心して読めるようになります。楊家将に関してはちゃんと起承転結をつけて、各バージョンから有名エピソードを過不足なくまとめた編訳版の刊行が望まれるのかもしれない。(北方謙三の『楊家将』は残念ながらその役割を果たしていません。)2015/06/22
のんたん
2
上巻は荒唐無稽なところもほぼなく淡々と話が進んで行く感じ。物語が始まってもなかなか楊業が登場せず逆に退場が早かったので、もう少し活躍が見たかった。2018/01/06
Masahiro Tanaka
2
三国志が好きで中国史に傾倒していた学生時代にBS2で放送されていた「楊家将」を観て以来大ファンになった楊家将演義。いよいよ本邦初の完訳がリリース!どれだけこの日を待ちわびたことか!しかも翻訳は尊敬する岡崎由美先生。 本書は楊家将演義の中でも「北宋志伝」の翻訳とのことで、楊業の帰順から楊宗保までを描く物語。上巻は楊六郎の奮闘を描く第25回までを収録。下巻を読むのが楽しみです。BOXで購入した「楊家将」(コニービデオ、すでに製造中止)も久々に観たくなってきた!ドラマでは剽悍な簫太后率いる遼勢が好きでした。2015/07/14
たかし
1
楊家将演義にも色々とバージョンはあるけど、北宋志伝の訳。例えるなら、水滸伝の70回本みたいなものか、後半の荒唐無稽な妖術合戦を大胆にカットしたものになってる。楊家将なんだから、女将軍たちの活躍を見たいよ…、というのは別の版を読む必要があるのだろう。それにしても説明不足が目立ち、楊六郎になんかあると登場する白額虎とは何だったのか、楊七郎の妖術とは…に解説がない。読本買って読め、ということなのかな。2015/09/20