内容説明
人間と自然・環境をめぐる問題を考えるためにいま、人文学に何が出来るのか―エコクリティシズムという新しい視点から、ヒトと自然のこれまでの/これからの関係のありかたを探る。小説やインタビュー、国内外の研究状況をつたえる論文と概説の翻訳、キーワード集など多角的な構成によって文学・環境批評の可能性を伝えるガイドブック。
目次
第1部 エコクリティシズムという射程(掌編小説―わたし、キティ(カレン・テイ・ヤマシタ)
対話―「わたし、キティ」をめぐって―カレン・テイ・ヤマシタとの対話(管啓次郎×カレン・テイ・ヤマシタ) ほか)
第2部 「文学」から見つめ直す環境(日常と破壊―現代フランス文学における都市への視線をめぐる実験;災害文学の想像力―ハリケーン災害表象から見る都市・環境・テクノロジーの政治学 ほか)
第3部 「環境文学」で世界をつなぐ(文学と環境(はじめに;エコクリティシズムの展開 ほか))
第4部 キーワード30+1―より理解したいあなたへ(ウィルダネス;映画 ほか)
著者等紹介
小谷一明[オダニカズアキ]
新潟県立大学准教授。英語圏文学、日本語文学を扱いながら、アメリカ西部表象や植民地主義と環境マイノリティの関係についてエコクリティシズムの観点から研究を行っている
巴山岳人[ハヤマガクト]
和歌山大学ほか非常勤講師。専門は20世紀の英国モダニズム文学を中心とした英文学、エコクリティシズム。特に文学表象における生物学や進化論との関係性に関心がある
結城正美[ユウキマサミ]
金沢大学教授。専門はエコクリティシズム、比較文学
豊里真弓[トヨサトマユミ]
札幌大学教授。専門はマイノリティ作家による小説を中心とした20世紀アメリカ文学、エコクリティシズム
喜納育江[キナイクエ]
琉球大学教授。専門はアメリカの女性文学、特にアメリカ先住民、チカーノ(ナ)を中心としたマイノリティの文学、ジェンダー研究、エコクリティシズム研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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