内容説明
日本語に親しんでいる私たちが外国語を学ぶとき、一番の基本になるのは「発声」である。日本語の音を理解してから外国語の音を学ぶと、その違いがすっきり頭に入る。教師生活40年、難病と闘い声を失った篠沢教授が、どこまでわかりやすく、明るく教鞭をとる「最終講義」。
目次
第1部 母国日本の言葉の音(日本語のアクセントはメロディー;日本語は母音の長短で意味が変わる;日本語の母音はやわらかい中間音 まず「ア」 ほか)
第2部 日本音との比較で掴む外国音―4つの欧州語(間違え易い英語音の検討;間違え易いフランス語音の検討;間違え易いドイツ語音の検討 ほか)
第3部 言語と社会の歴史(日本語と欧州語4語の来歴と標準語の成立)
著者等紹介
篠沢秀夫[シノザワヒデオ]
昭和8年東京生まれ。学習院大学名誉教授。中学三年からアテネ・フランセでフランス語を学ぶ。学習院大学、東京大学大学院を経て仏政府留学生試験首席合格(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kozawa
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音声にとてもこだわって、仏語中心に独、あとちょっと伊とも絡めて解説する。それらの言語にこれから入ろうという人は読んでも悪くはないかもね。一方でユーラシアの東の言語に関しての興味はとっても薄いんじゃないかなぁという所が色々。興味がないだけならいいんだけど、情報の正確さが…。2011/02/28
mk6817
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日本語の母音の発音は極めて曖昧で、それを欧州言語にそのまま当てはめるのは論外であるとわかった。普段意識せずに話している日本語を改めて音韻論の面から学ぶとてもためになる本だった。2020/08/20