内容説明
東アジア、そして、日本における「近世」とは何か?この問いは、「東アジア」「日本」という枠組み、「近世」という時代区分、その背景にある秩序、そして、東アジアの来歴や現状へと繋がる歴史認識への問いにほかならない。諸学問領域から「日本」そして「近世化」を論究することで、従来の世界史の枠組みや歴史叙述のあり方を捉えなおし、東アジア世界の様態や変容をトータルに描き出す画期的論集。
目次
1 「近世化」論における日本の位置づけ―小農社会・新興軍事政権・朱子学理念(日本の「近世化」を考える;二つの新興軍事政権―大清帝国と徳川幕府;十八世紀後半の社倉法と政治意識―高鍋藩儒・千手廉斎の思想と行動 ほか)
2 「東アジア」の捉え方(織田信長の対南蛮交渉と世界観の転換;ヨーロッパの東アジア認識―修道会報告の出版背景;イギリス商人のみた日本のカトリック勢力―リチャード・コックスの日記から ほか)
3 近世史研究から「近代」概念を問い直す(儒教的近代と日本史研究;「近世化」論から見た尾藤正英―「封建制」概念の克服から二時代区分論へ;清末知識人の歴史観と公羊学―康有為と蘇輿を中心に ほか)
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