内容説明
中近世日本、人びとは「生きる」ために、何を考え、どのように行動したのか―日本列島の中央部に位置し、東日本と西日本をつなぐ東海道という大動脈が走る東海地域にスポットをあて、その地域の社会環境・自然環境と向き合って悩み、選択した人びとの営為を多面的に描き出す。
目次
第1部 戦国期地域権力としての生き方(領主‐地域神社間相論と戦国大名権力―今川領国遠江国一宮庄の事例から;戦国期の在地社会階層と“惣荘寺院”―伊勢国一志郡小倭郷成願寺文書再論;戦国期江川氏の基礎的分析)
第2部 近世諸主体の生き方と地域の政治・経済環境(近世前期における土豪金融の特徴―浜松藩領有玉村高林家を事例に;幕末の美濃国における幕領と尾張藩―文久元年の私領化・多治見の陶磁器・土岐川の治水;維新期における遠江国旗本家の動向―寄合五井松平家を中心に)
第3部 近世~現在、水辺という環境における生き方(藻草入会の近世的特質と共同体―浜名湖の諸事例から;魚漁分一役請負と海村の対応;海辺の家の近世~現在―伊豆国内浦小海・日吉(屋号東)家における家・地域の歴史)
著者等紹介
中村只吾[ナカムラシンゴ]
1981年生まれ。富山大学学術研究部教育学系准教授。専門は日本近世漁村史
渡辺尚志[ワタナベタカシ]
1957年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科教授。専門は日本近世村落史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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