内容説明
大和朝廷と、日本国家の起源を考える。『古事記』『日本書紀』は、神武天皇の東征伝承の前に、天照大御神神話や出雲神話などを、かなりくわしく語る。なぜ、これらの長い神話を語らなければならなかったのか。神武天皇の建国伝承には、史実がふくまれているのか。単なる神話なのか。あるいは、作り話なのか。令和のはじまりに、日本のはじまりを考える。長浜浩明著『日本の誕生』の徹底批判収録。
目次
第1編 神武天皇東征伝承・五つの謎―伝承に、史実の核はあるのか(第1の謎 使用暦法の逆転現象;第2の謎 古代の諸天皇の寿命は、なぜ長い;第3の謎 神武天皇は、実在したのか;第4の謎 神武天皇は、実在したとすれば、いつごろの人か;第5の謎 神武天皇は、なぜ東征したのか)
第2編 長浜浩明氏の著書『日本の誕生』徹底批判―この本は、速断、憶断、独断、専断、誤断の、五断活用の本である(討論・神武天皇の東征年代;神武天皇東征伝承と大阪平野のなりたち)
著者等紹介
安本美典[ヤスモトビテン]
1934年、中国東北(旧満洲)生まれ。京都大学文学部卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、現在、古代史研究に専念。『季刊・邪馬台国』編集顧問。情報考古学会会員。「邪馬台国の会」主宰。専攻は、日本古代史、言語学、心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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