陸軍の横暴と闘った西園寺公望の失意―政党政治の育成を目指した上級公卿の挫折

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  • サイズ B40判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784585222323
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0021

出版社内容情報

10年間にわたるフランス留学で、フランスの自由主義や文化を吸収した西園寺公望。政党政治への理解も深かった西園寺は、伊藤博文とともに政友会を結成し、2度にわたり内閣を組織した。
そして、政友会と民政党が交互に政権を担う「大正デモクラシー」を開花させたが、五・一五事件で犬養毅首相が凶弾に倒れると、政党政治は終焉した。
その後、西園寺は、昭和十二(1937)年、陸軍の横暴を押さえるべく首相に宇垣一成を推奏したが、専横を極める陸軍統制派の妨害に遭い失脚。
日独伊三国軍事同盟が調印された昭和十五(1940)年、日本の行く末を歎き、失意のうちにこの世を去った。
政党政治の成立に尽力し、暴走する陸軍と闘った西園寺公望の生涯をたどる。

内容説明

大正デモクラシーの終焉と軍部の専横。消えゆく「憲政の常道」と政党政治。

目次

第1章 政党政治家西園寺公望の活躍
第2章 山県有朋が政党政治を妨害
第3章 大正デモクラシーにおける「憲政の常道」
第4章 五・一五事件による政党政治の終焉
第5章 テロへの配当としての斎藤実内閣
第6章 二・二六事件後の粛軍
第7章 宇垣一成を擁立した西園寺の失脚

著者等紹介

鈴木荘一[スズキソウイチ]
近代史研究家。昭和23年生まれ。昭和46年東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行にて審査、産業調査、融資、資金業務などに携わる。平成13年日本興業銀行を退社し、以後歴史研究に専念、「幕末史を見直す会」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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joymanChaneD

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「憲政の常道」に基づく大正デモクラシーを開花させた西園寺公望が、元老として首相に推奏した宇垣一成の組閣断念によって失脚するまでの政治を描く。五・一五事件と二・二六事件の対比が印象的だった。政党政治を終わらせた五・一五事件では、襲撃者の要求の海軍伸長が認められたのに対し、皇道派のクーデターである二・二六事件では、統制派によって徹底的な断罪がされた。2022/11/15

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