大谷光瑞とスヴェン・ヘディン―内陸アジア探検と国際政治社会

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  • サイズ A5判/ページ数 448p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784585220961
  • NDC分類 188.72
  • Cコード C1020

内容説明

20世紀初頭の内陸アジアで探検活動を展開した光瑞とヘディン。ふたりの接近は、英露が対立から協調へ一挙に大転換した近代外交革命のなかでどのような役割を演じたのか。ヘディンの“来日”とふたりの“接近”、探検の舞台となった“チベット”と“楼蘭”。4つの視点から浮かび上がる、東西探検家の知られざる交流とその歴史的意義。極めて複雑な国際政治情勢のなか、ふたりの探検家が作りだした歴史の“秘境”にするどく迫る。

目次

第1部 光瑞とヘディンの交流とヘディンの来日(光瑞とヘディンの交流;ヘディンの日本招聘―東京地学協会と大谷光瑞;ヘディン来日と日本政府及び日本の諸機関の対応;ヘディンの来日―近代日本とヘディンとチベット;ヘディンの西本願寺訪問とその記録写真;ヘディンの見た西本願寺―建築学からの新たな提起)
第2部 大谷探検隊の楼蘭調査と「李柏文書」(第二次大谷探検隊・橘瑞超の楼蘭調査とその波紋;西城長史文書としての「李柏文書」)
第3部 関係資料の紹介と解説(大谷光瑞がヘディンに宛てた電報と書簡の紹介;明治天皇のヘディン「謁見」と「勲一等瑞宝章」叙勲決定に係わる日本政府(内閣)と関係各省の記録
ヘディン歓迎に対するスウェーデン国王からの関係者叙勲に係わる外務省と日本政府(内閣)の記録―堀賢雄を中心として
アルマ著“Mein Bruder Sven”が語るヘディンの来日
『教海一瀾』掲載へのヘディンの西本願寺訪問の記録
『中外日報』掲載のヘディンの日本訪問の記録
橘瑞超の楼蘭調査に関するスタインの記録―ハンガリー科学アカデミー所蔵メモ)
付編 参考資料

著者等紹介

白須淨眞[シラスジョウシン]
1949年、島根県生まれ。広島大学大学院教育学研究科准教授。龍谷大学大学院文学研究科修士課程修了。専門は東洋史学。1974年、「高昌門閥社会の研究」(『史学雑誌』88編1号)で流沙海西奨学賞を、1992年、『忘れられた明治の探険家 渡辺哲信』(中央公論社、1992年)で人文科学研究協会賞(京都大学人文科学研究所)をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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志村真幸

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 『大谷光瑞と国際政治社会』(2011年)、『大谷探検研究の新たな地平』(2012年)に続く第3弾。  ヘディンについて大谷光瑞との関係を中心に洗い直した論集/資料集。  ヘディンの訪日が大谷光瑞がチベット入りを手助けしたことへの返礼によるものだったことを明らかにしており、当時の国際政治状況のなかに位置づけられている。  一次資料をふんだんに利用した研究で、堅実な印象の論集だ。  関係した外務官僚のリスト/人物紹介、橘瑞超の改訂版年譜、『中外日報』掲載のヘディン訪日の記録集なども。  資料的価値が高い。 2023/09/05

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