出版社内容情報
兵士を雇い集めるシステムの全貌に迫る
宋は軍事大国であり、軍隊はそれ自体、大きな社会集団・階層であった。
常に兵士を権力の側に置き、平時には治安維持などにあたるとともに有事に備えて訓練を行い、戦時には有力な軍事力を発揮するために、王朝は常時、軍隊を一元的に管理しなければならない。
本書は軍隊を一元管理するための軍法などから募兵制がどのように確立されていったのかを考察。
目次
序文
第一部 軍法
第一章 『武経総要』に見える宋代軍法の条文について
第二章 階級法
第三章 宋代の軍法について
第二部 剰員・帯甲剰員制
第四章 北宋の剰員・帯甲剰員制
第五章 南宋の剰員制について
第三部 募兵制論へ
第六章 兵制からみた徽宗時代の地域社会
第七章 兵士はどこへ行くのか~禁軍兵士への保障からみた北宋募兵制の一側面
第八章 漏沢園が語る徽宗時代の下層兵士たち
第四部 総括と展望
終 章 募兵制と宋代の社会―総括と展望―
第五部 附録
附録 北宋前半期の騎軍に関する一試論
附録 描かれぬひとびと
附録 『守城録』索引
附録 『武経総要』前集項目図版索引
附録 北宋熙寧初禁軍配置表
あとがき
初出一覧
内容説明
近代的な軍隊の原形は宋代の中国にあった!!常に兵士を国家の側に置き、平時には治安維持にあたらせるとともに、戦時には有効な軍事力を発揮させるため、宋王朝は軍隊を一元管理するシステムを構築していた。禁軍を中心とする軍隊を、宋代におけるひとつの社会集団ととらえ、それが社会においてどのように位置づけられ、機能したかを探ることで、募兵制の全貌に迫る。
目次
第1部 軍法(『武経総要』に見える宋代軍法の条文について;階級法;北宋の軍法について)
第2部 剰員・帯甲剰員制(北宋の剰員・帯甲剰員制;南宋の剰員制について)
第3部 募兵制論へ(兵制からみた徽宗時代の地域社会;漏沢園が語る徽宗時代の下層兵士たち;兵士はどこへ行くのか―禁軍兵士への保障からみた北宋募兵制の一側面)
第4部 総括と展望(募兵制と近代的軍隊の指標―総括と展望)
第5部 附録(『守城録』索引;文淵閣四庫全書『武経総要』(前集)項目・図版索引
北宋熙寧初禁軍配置表
北宋前半期の騎軍に関する一試論
描かれぬひとびと)
著者等紹介
齋藤忠和[サイトウタダカズ]
1960年生まれ。立命館慶祥高校教諭。専門は宋代兵制・歴史(世界史)。教育立命館中学校・立命館高校・立命館大学・立命館大学大学院文学研究科博士課程前期課程を経て、立命館大学大学院文学研究科博士課程後期課程史学専攻(東洋史)単位取得退学。文学博士(立命館大学・論文博士・東洋史)・文学修士(立命館大学)・教育学修士(京都教育大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 需要と供給の経済学