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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
131
東洋文庫というから平凡社から出版されている本のシリーズについてのはなしかと思ったら、資料を収集しているところについてのはなしでした。とんだ早とちりです。もともと岩崎久弥氏がモリソン文庫を引き継いで作ったものでそれについての様々な論文や紹介文を集めたものです。このような資料があるので日本の東洋学がきちんとしているのでしょうね。2017/04/16
壱萬参仟縁
31
日本の敗戦に伴い、基本財産を喪失した東洋文庫は、今後の運営を如何すべきかという難題に直面。東大か、国立国会図書館か? 図書部が後者の支部になり、財政援助を受けることになった という(48頁)。セーリス『日本渡航記』東洋文庫の意義(124頁~)。B東洋文庫本は、Iインド省本、P パーチャス本と同格の地位にある、格別の手写本。 東洋文庫は、世界の五指に入る東洋学研究図書館、日本における東洋学の殿堂(236頁)。 だからこそ、自治体運営の図書館にも所蔵されているところが多いのだと納得できる。 2015/07/13
スターライト
6
国内はもとより、世界的にも有数のアジアについての文献を所蔵する東洋文庫についての本。文庫設立90周年(2014年)を記念して刊行されたようで、第1部は文庫の歴史を第2部は所蔵する資料を各人が紹介しする形で構成。前者では第二次世界大戦中の蔵書の疎開についてが印象に残る。戦時中なので人でも資金もない中での大量の資料の疎開の様子が、当事者の文章で甦る。後者ではコレクションの中核と思われる中文・漢文の資料についての各執筆者の筆致が熱い。ちょっと思っていたものとは違っていたが、同文庫の充実を祈りたい。2017/11/20
羊男
6
文章が寄せ集めみたいに思えて、集中して読めない。単なる思い出みたいな話もあれば、論文みたいな素っ気ないものもある。それでもなにか一貫性があればいいのだが、ただ東洋文庫にまつわる「コト」を一緒にしただけな感じ。2017/02/04
キンケード&グリーンウェル
4
論文集的な書籍。東洋文庫ミュージアムは行った事があり有名な資料の数々に心が動かされた。本書はそこに繋がる歴史や資料の価値が関係者によって語られている。歴史教科書クラスの資料が多数あるが、それが如何にして東洋文庫に辿り着いたのかにも歴史あり、興味を深めてくれる。2025/04/14