内容説明
中国のみならず、日本、そして朝鮮半島において広く愛読されてきた『水滸伝』。同書を、東アジアの言語文化圏のなかに捉え返すことにより、文学・言語・思想など、多岐に亙るその文化史的意義、衝撃度を明らかにする。
目次
中国における成立と展開(水滸伝の時代―江湖無頼の英雄から中華の英雄へ;『水滸傳』は何時ごろできたのか?―異体字の観点からの試論;水滸雑劇の世界―『水滸伝』成立以前の梁山泊物語 ほか)
東アジア言語文化圏の中で(『語録解』と『水滸伝』;異言語接触と『水滸伝』注解書群;水滸語彙への関心と水滸辞書の成立 ほか)
水滸伝と日本人(『本朝水滸伝』と弘前の祭礼;水滸伝と白話小説家たち;上田秋成と『水滸伝』一考察 ほか)