出版社内容情報
読むことは考えることであり、創造することである。これまで本格的に論じられることのなかった現代・新鋭作家を対象に、次世代の文芸評論に先鞭をつける「はじめての評論」シリーズ、刊行開始。現代日本の代表作家、村上龍を徹底的に批評。
内容説明
この国の「危機」を描き続けた村上龍は、いつから「希望」を口にするようになったのか―現代日本を代表する作家の全貌がいま明らかに。
目次
第1章 「喪失」から始まる―『限りなく透明に近いブルー』
第2章 「戦争」へのこだわり―『海の向こうで戦争が始まる』『五分後の世界』『ヒュウガ・ウイルス』
第3章 「捨て子」の物語―『コインロッカー・ベイビーズ』
第4章 日本の「危機」を描く―『愛と幻想のファシズム』
第5章 「日本」を撃つ―『ラブ&ポップ』『ラッフルズホテル』
第6章 寂しい「国」の殺人―『イン ザ・ミソスープ』『オーディション』『ライン』
第7章 反「日本」―『共生虫』『エクスタシー』三部作
第8章 時代の「狂気」に抗して―『ピアッシング』『イビサ』
第9章 「侵略」に抗する―『半島を出よ』
第10章 「脱出」は可能か―『希望の国のエクソダス』
終章 「希望」、あるいは「キューバ」―「喪失」では終わらない
著者等紹介
黒古一夫[クロコカズオ]
1945年、群馬県生まれ。法政大学大学院博士課程満期退学。文芸評論家・筑波大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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