内容説明
十一代将軍徳川家斉。巷では「大奥の女たちとの閨だけを楽しみにする暗愚の将軍」と噂される家斉だが、市井の暮らしに関心を抱き、御庭番の頭目をお供に、しばしば江戸市中を“検索”していた。ある日、家斉が投書函を開封していると、そこには家斉宛の恋文があった。興味をそそられた家斉が恋文の主に会いに行ってみると、相手は江戸を騒がせている女怪盗であった…。貧乏御家人に身を変えた将軍・家斉が初恋相手との再会に心を躍らせ、彼女を守るために暴漢相手に大立ち回りを演じる痛快書下ろし時代小説。
著者等紹介
加野厚志[カノアツシ]
1945年、旧満州大連生まれ。日本大学文理学部中退後、港湾労務、ドアボーイ、漫才師など、職を変遷。29歳の秋、「天国の番人」で第47回オール読物新人賞を受賞
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