内容説明
タイに暮らして初めてわかった「微笑みの国」の人々の知られざる素顔。タイ人は笑ってごまかし怒られたときのために「反省の笑み」まで用意している。熱帯の国なのに誰もがすごい暑がりである。酒を飲むとすぐにケンカになり勘定も払わない。オカマも多いがタイの男性はみんなナヨナヨしている。ラクで便利で快適なのが何よりも好き…など、タイに住んでみたくなる楽しい体験がいっぱい。
目次
サバーイ篇(何事も中身より形から;知るとガッカリ?「微笑み」の秘密;移り気で執着心のない人々 ほか)
サヌック篇(オカマのメッカはオカマ安住の地;オカマが銭湯で“幸せなプライバシー侵害”;迎えをすっぽかされたゲリラの長老 ほか)
サドゥアック篇(タイ人にとってのパラダイスとは?;怖いものなしのケイタイ天国;ゆ~るゆるの「ゆるやかな社会」 ほか)
マイペンライ篇(日本のドラマにモザイクをかけた禁煙運動;イヌはヒトの鏡;タイ人と中国系タイ人の真相 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
235
高野秀行氏が、これまでに唯一(?)定職に就いていた、チェンマイ大学日本語講師時代から、その後も何度も滞在したタイ及びタイ人についての考察。「あとがき」でタイ人も変わったとしながらも、ここには漫然とタイにいたのではなく、常に考え続けてきた高野氏の姿がうかがえる。スタンスもまた、他の著作より真面目な向き合い方だ。それだけ真剣にタイに関わってきたのだろう。「微笑みの国タイ」と言うけれど、ここで語られているタイ人たち(男も女もオカマも)は、それこそ何だか微笑ましいのである。そう、タイはマイペンライの国なのだ。2015/07/20
おいしゃん
80
高野さんの中ではちょっと異風なエッセイ。タイで大学教員として滞在した際のことを、テーマごとに書いているので、旅行エッセイというより、タイの雑学本という感じ。しかし、タイ人のユルさと、高野さんの脱力エッセイは親和性が高く、やっぱり面白かった。2016/01/04
ntahima
64
非常に危険な本だ。読みながら何もかも放り出して極楽の国タイへ行きたくなる。♪タイ国へ行きたしと思へども タイ文字はあまりに難し せめては“極楽タイ暮らし”を読み 空想の旅にいでてみん。♪剽窃字余り。萩原先生m(_ _ )m 今回は韓国語で精読したこともあり、原書を読んだ時は読み飛ばしてしまった箇所までもがジワジワと体中に染み入る感じ。タイ文字があんなに曲がってさえいなければタイにも住んでみたいんだけど。でも今更もう1カ国語は無理だよね(ノ_-。)カクカクした文字の国でクニャクニャ文字の国を熱くひとり想う。2013/03/24
ごへいもち
44
「微笑みの国」は、悪いことをしても微笑み、という意味だそうな…( ̄□ ̄;)。楽しいエピソードは多いが高野@発達途上という感じ2015/09/24
デビっちん
38
読めばタイの人がどんな価値観でどう日々の生活を送っているかががアリアリと目に浮かんでくるように感じました。タイ特有の微笑みの裏側にはしたたかな素顔が隠されていたり、南国なのに暑さが苦手だったり、タイの印象がガラリと覆されました。本書の感想とは別ですが、今のタイはさらに実態が変わっているようで、この文庫本は今後重版されないようです。移ろい気質のあるタイがどう変化しているか、続編が出ると大変嬉しいと思いました。2018/01/09
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