内容説明
本書では今日の常識、社会通念として多くの人から性の異常とみなされている現象を取り上げて、異常性欲という側面から、エロスの世界に迫ってみる。
目次
エロスの探究 はじめに
序 性欲と性的異常
1 サディズムとマゾヒズム
2 異常性欲の考察
3 異常性欲を科学する
4 エロスの発達
5 性を超えるもの
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
長岡紅蓮
10
異常性欲という側面から、エロスの世界に迫った書籍。1章のサディズムとマゾヒズム だけでも1冊の本のテーマになりますね。"つまり、性的異常というのは大きくなってから生じるのではなく、言ってみれば、子供の時代に逆戻りすることなのだ"(ページ174〜175) 変態とは後天的になるものではなく、先天的に生まれもったものなのかもしれないんだなあ。2019/10/02
文吾
8
★★★★/図書館本。タイトルから性犯罪をイメージしたけど関係なかった。異常、正常と一概に決めつけるのは傲慢だと思うので、著者の考えは理解できるし納得する。この本はデータに基づいて淡々と結果を載せているので無駄な感想は少なくて読み易い。二十数年前の日本には男性同性愛者がすでに50万人以上いたというデータもある。SとM、レズ、近親相姦、カニバリズムなどの様々なパターンの検証。特にSとMについての情報量が多い。二卵性双生児より一卵性双生児の同性愛率が高いというデータも興味深かった。2015/11/04
びせんて
2
★★★ 「さまざまな性格を持った人々がお互いに引き合い、引かれ合い、あるいは反発し合うのがエロスの世界である」2022/03/29