出版社内容情報
“N饗”の愛称で知られる、NHK交響楽団。1986年に入団し、今日までヴァイオリニストとして活躍してきた著者による、初めてのオーケストラ本です。どうしても堅苦しく、格式が高いイメージで捉えられがちなクラシックの世界を、演奏する側の気持ちを交えて分かりやすく解説します。演奏時の楽団員それぞれの役割や、ステージ上で感じる緊張など、オーケストラの一員である「オケマン」目線で本音を綴り、コンサートや音色の新しい楽しみ方を提案。「知れば知るほどもっと奥へと分け入りたくなる、秘境にも似た魅力」と著者が語る、クラシックの世界をお楽しみください。
内容説明
音楽への熱い思いを除けば、オケマンは皆さんとまったく変わりません。笑ったり、悩んだり、傷ついたりしながら日々を過ごし、さまざまな感情を抱えながら演奏しているのです。それはクラシック音楽の作曲家も同じです。クラシック音楽には、英雄をたたえる壮大な曲や、故郷の大地や自然を思う優美な曲がある一方で、最愛の人を亡くした悲しみを表現した曲や、恋人への切々とした思いがモチーフになっている曲もあります。今でこそ「偉大な」と形容される作曲家たちも、恋して悩んでフラれて傷ついて、そんな思いのたけを思いっ切り音楽で表現してきました。それが時代を経て、クラシック=古典と呼ばれているのです。こんなふうに、オケマンの生態やクラシック音楽の裏話について話したのが本書です。
目次
第1章 知られざるN響の世界
第2章 こう聴けば、オーケストラは10倍楽しくなる
第3章 音楽人生の扉が開かれた
第4章 国内最高峰の芸術学校で学ぶ喜びと憂鬱
第5章 オケマンはクラシック音楽を語りたい
第6章 もっと知りたいオーケストラの世界
著者等紹介
齋藤真知亜[サイトウマチア]
1962年東京生まれ。1985年東京藝術大学を首席で卒業。同年藝大オーケストラ定期演奏会のソリストに選ばれる。1986年NHK公響楽団入団。1999年からリサイタルを毎年開催。独特なプログラミングや演奏スタイルによりファンを増やす。2006年から東京音楽大学の教授陣とともに弦楽四重奏団「Quattro Piaceri」に参加。ショスタコーヴィチ全曲演奏を中心とした活動が注目を集め、2010年に「第65回文化庁芸術祭音楽部門大賞」を受賞した。現在、NHK交響楽団第一ヴァイオリン奏者、東京音楽大学兼任准教授。また、ジュニア・フィルハーモニック・オーケストラで若手の育成に力を注いでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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