ベスト新書<br> 歴史の「普通」ってなんですか?―忘れられた庶民の伝統

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歴史の「普通」ってなんですか?―忘れられた庶民の伝統

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584125915
  • NDC分類 372.1
  • Cコード C0236

出版社内容情報

共働きは昔だって多かったのに百年前から改善されていない保育園問題。さらに祝日の国旗掲揚や恵方巻きなど、伝統の誤解を暴く。平成が終わりを迎えるのに、今の社会問題は100年前と変わっちゃいない!

保育園不足、ブラック校則、女性の労働問題、騒音などが、なぜちっとも改善されてこなかったのか? それは間違った伝統観による理不尽な差別にあるとパオロさんは述べる。
さらに恵方巻きの発祥は、「日曜日の我が家はカレー」といったローカルルールだったり、祝日の国旗掲揚は右翼の一時的なものだったなど、都合よく利用され、間違って伝わり続けていく伝統ブームに一石を投じる一冊。

パオロ・マッツァリーノ[パオロマッツァリーノ]
著・文・その他

内容説明

みそ汁の味付けが地域ごとにまちまちであるように、料理の伝統的な味付けには地域ごとの個性があります。伝統とは、ローカルで多様性のある文化なのです。つまり、国全体、国家で統一された伝統なるものは、歴史的には存在しないのです。日本人全員が共有する「日本の伝統」と称するものは地域ごとの多様性を無視してるわけで、その存在は歴史的にも文化的にも疑わしい。日本の伝統なるものは、だれかによって捏造されたフェイクな伝統ではないのか。権威主義にゴリ押しされて鵜呑みにすることなく、謙虚に再検討する作業が必要です。

目次

はじめに トリセツと結論
第1章 保育園と共働きはなぜ憎まれるのか?(忘れられる「普通」の歴史;四〇年前からあった騒音問題 ほか)
第2章 こどもに優しくなかった日本人(かけがえの「ある」こども;おしゃれな町に眠る惨劇 ほか)
第3章 輝け!日本の伝統(伝統は新しい;一九三〇年代、伝統が突然輝き出す ほか)
第4章 伝統、春のフェイク祭り(テレビニュースは、よい子がお好き;こどもはお祭りが好きなのか ほか)
第5章 頭髪百年戦争―茶髪・長髪・パーマ(裏切られる多様性;茶髪の夜明け前は青と紫 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむら

37
「昔はよかった病」の続編というかスピンオフ。保育園と共稼ぎの章が面白い! 昔も住宅街に保育園作る計画には住民は大反対するし、地域で子どもを見守るなんてことはしてなかった、ということを過去の新聞記事や書籍から検証。ちくちくイヂワルな文章が小気味いいわ。自称イタリア人のパオロさんの正体が毎回気になるわ。2019/02/23

hk

32
「伝統とは少し長めの流行である」と定義した上で、日本にある様々な「伝統」について考察した一冊。「子供は社会が育てるもの」「祝日には国旗を掲揚するべし」「かつての日本人はおとなしかった」「日本男児は丸刈りであるべし」といった日本人がもつ自分たちへのステレオタイプを点検している。驚かされたのが「伝統という単語はトラディショナルを明治維新前後に即興で翻訳したもの」という指摘。明治以前は伝統という語彙自体がなかったようだ(遺風といった同意語があったはずだが著者は触れていない‥)。なるほどそれは知らなかった。2019/02/07

くさてる

26
たぶん著者のこういう姿勢は好かれない。でも、著者は分かりやすい「普通」に思われている「当り前」の「誰でもそう」な「昔からあった」ことに、ちゃんと調査のうえで、「本当にそうですか?」と問いかけてくる。耳障りの良い言葉になんとなく納得して終わらせようとしてしまうときに、思い出したい内容です。2019/01/05

タルシル📖ヨムノスキー

25
少し前に読んだ古市憲寿さんの本で引用されていて、気になったので手に取った本書。そもそも「普通」とか「一般的」ってのはいつの、どの時代からの話なんだ?という視点から、「子育て」、「学生の髪型」、「伝統」といった事柄にズバリと切り込む。私たちは、いや少なくとも私は「伝統」と目にしたら江戸時代かそれ以前から受け継がれている物事だと認識していたのですが、この本を読むとどうやらそうでもないらしい。しかもその言葉の定義はその頃のオトナによって都合よく解釈され、マスコミによってそれが拡散したらしい。何だかなぁ。2023/11/14

rosetta

25
伝統とはちょっと続いた流行りだ、と主張する筆者は、エセ右翼のよく使う「大事な日本の伝統」という言い回しに辛辣な口調で鋭く切り込む。明治以降伝統とは埃を被ったもので輝くのは現在と未来だったものが、輝くの伝統なる形容矛盾が流行るようになったのは戦争が進み戦意高揚が必要になった時期であったとか、祭日に日の丸を掲げるのは戦時中のホンの数年間の習慣でしか無かったとか、当時の出版物を調べて説くから説得力がある。自分たちもそうした捏造された伝統を押し付けられつつある、例えばそう、恵方巻き!2019/03/26

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