出版社内容情報
共働きは昔だって多かったのに百年前から改善されていない保育園問題。さらに祝日の国旗掲揚や恵方巻きなど、伝統の誤解を暴く。平成が終わりを迎えるのに、今の社会問題は100年前と変わっちゃいない!
保育園不足、ブラック校則、女性の労働問題、騒音などが、なぜちっとも改善されてこなかったのか? それは間違った伝統観による理不尽な差別にあるとパオロさんは述べる。
さらに恵方巻きの発祥は、「日曜日の我が家はカレー」といったローカルルールだったり、祝日の国旗掲揚は右翼の一時的なものだったなど、都合よく利用され、間違って伝わり続けていく伝統ブームに一石を投じる一冊。
パオロ・マッツァリーノ[パオロマッツァリーノ]
著・文・その他
内容説明
みそ汁の味付けが地域ごとにまちまちであるように、料理の伝統的な味付けには地域ごとの個性があります。伝統とは、ローカルで多様性のある文化なのです。つまり、国全体、国家で統一された伝統なるものは、歴史的には存在しないのです。日本人全員が共有する「日本の伝統」と称するものは地域ごとの多様性を無視してるわけで、その存在は歴史的にも文化的にも疑わしい。日本の伝統なるものは、だれかによって捏造されたフェイクな伝統ではないのか。権威主義にゴリ押しされて鵜呑みにすることなく、謙虚に再検討する作業が必要です。
目次
はじめに トリセツと結論
第1章 保育園と共働きはなぜ憎まれるのか?(忘れられる「普通」の歴史;四〇年前からあった騒音問題 ほか)
第2章 こどもに優しくなかった日本人(かけがえの「ある」こども;おしゃれな町に眠る惨劇 ほか)
第3章 輝け!日本の伝統(伝統は新しい;一九三〇年代、伝統が突然輝き出す ほか)
第4章 伝統、春のフェイク祭り(テレビニュースは、よい子がお好き;こどもはお祭りが好きなのか ほか)
第5章 頭髪百年戦争―茶髪・長髪・パーマ(裏切られる多様性;茶髪の夜明け前は青と紫 ほか)
感想・レビュー
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