内容説明
「あなたのやったことは間違っている。私が正しいのだから」という考えの元、徹底的に悪の糾弾を行い懲らしめ、相手が許しを乞いても尚、激しく攻撃を続ける。時にして、相手の命を奪うこともある。いじめ、体罰、ストーカー、地域紛争、戦争。社会の揉め事の起因が、この「ひとりよがりの正義感」にあることが多い。人はなぜ、正義を振りかざし、相手を叩くと気持ちよくなるのだろう?そして、なぜターゲットを変え、何度もこの行為を繰り返すのだろう?「正義の仮面」の下に隠された現代人のかかえる数々のトラウマ、「正義を振りかざしやすくなった社会」という2つの側面から、今もっとも怖ろしい「正義依存という病」の本質に迫る。
目次
第1章 「正義」の名のもとに悪をやっつける人(激化するネット中傷;塩谷瞬の二股騒動 ほか)
第2章 ネットからの快楽には依存性がある(インターネットの罠;ネット上に氾濫する情報 ほか)
第3章 なぜ他人の「悪」をたたくとスッとするのか?(自分には「悪」がないかのようなふりをしようとする;他人の嘘を激しく責める嘘つき ほか)
第4章 「正義」の仮面に隠された怒りと羨望(怒りとは何か?;怒りを出せないからこそ、「正義」の仮面をかぶる ほか)
第5章 「正義」依存は伝染する(「正義」とは何か?;「在特会」の被害者意識 ほか)
著者等紹介
片田珠美[カタダタマミ]
1961年広島県生まれ。精神科医。京都大学非常勤講師。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第八大学でラカン派の精神分析を学ぶ。臨床経験にもとづき、心の病の構造を分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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