出版社内容情報
鮮烈な色彩と造形で、独自の絵画様式を生み出した田中一村。困苦のなか、絵を描き続けることだけを願い、画壇から離れて独り高みを目指した、その生涯と画業に迫る決定版!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
41
田中一村は好きな画家の一人。奄美に行った時も美術館にいって非常に楽しく過ごすことができた。今回も大判の本で、アップと全体像がでているので全体のバランスや細かいところも楽しめた。抽象と具象、南のカラフルさと明暗の暗さ、イラスト的な構図がグッとくる。『枇榔樹の森』のシンプルを極めた細密から『不喰芋と蘇鉄』のカラフルな抽象の幅が楽しい。改めて観ると、まだまだ進化しそうな予感をさせる絵に、絵画三昧の汲んでも汲み切れない創作の情熱を感じて、再晩年どんな気持ちだったかと思いをはせる。やっぱり襟を正したくなる人だ。2021/01/24
てんてん(^^)/
10
一村の没後再評価の際に行われた展覧会に足を運んだ。まさに圧巻。日本画ではあるが、奄美の鮮やかな自然とその色彩に圧倒された。若い頃から才能に溢れていたが、中央画壇と決裂し、孤高を貫いた画家である。惜しげも無く展示されたその一村の情熱の塊のようなものを見せられて、会場を後にした時には精も根も尽き果てた。今画集を眺めても心が震える。 (人生で影響を受けた100冊) https://bookmeter.com/events/73352020/03/19
こぽぞう☆
10
図書館本。琳派と言えば琳派だけど。。期限が近くササッと絵だけ。2019/08/04
Hiroki Nishizumi
4
惹かれる。絵の説明は苦手だが好ましいものは好ましいことで良いかな。2020/06/30
あたぱ
2
「日本のゴーギャン」と言われた日本画家、田中一村。 実は知らなかったのです。一村のこと。この表紙絵を見たときに、「日本のアンリ・ルソーか」と単純に思ったのだが、違った。この本からは、親戚や知人、専門家等の様々な見方を提示されているので、一村の事を多角的に学べる。彫刻師の息子として生まれ南画を学び、神童と呼ばれ育った。東山魁夷と同期で東京美術学校に入学するも2ヶ月で退学。その後、独学で絵を学んでゆく。10代で描いた作品も見て欲しい。もっと知られてもいい画家だと思った。ぜひ奄美の美術館にも訪れたくなった。2020/10/19




