出版社内容情報
世界屈指の超大国、中国。
その中国の様子がおかしい。
何かが狂い始めている。
世界各国が中国の異変に気付き始めたのは数年前。
その変化の大きな原因を探っていくと、「台湾・香港問題」にぶち当たる。
1997年、英国から返還された香港は「一国二制度」のもとで統治が試みられたのにも関わらず、風前の灯火である。もはや香港において自由や民主は死語に近い。
そしていま、中国の手が台湾に及び、台湾の人びとはもがき、苦しんでいる。
なぜ「大きな中国」は「小さな台湾・香港」をそこまで必要とするのか?
その問いに対する答えに辿り着くためには、「中国」を真正面から捉えただけでは真の姿は浮かび上がってこない。
また、「台湾」もしくは「香港」から「中国」を見ても十分とは言えない。
そこで、「台湾・香港」の2つの地から「中国」という国をつぶさに考えてみることを提言し、実践したのが本書である。
《目次》
はじめに
第1章「台湾化」と「香港化」の狭間で
第2章 なぜ台湾と香港は中国にとって「特別」なのか
第3章 中国指導者にとっての台湾・香港問題
第4章 台湾・香港にとっての「中国」と本土思想
第5章 失われた「文化中国」の連帯
第6章 グローバル化する台湾・香港問題
第7章 日本は台湾・香港にどう向き合うべきか
第8章 台湾・香港は「坑道のカナリア」
付録:2021年の「歴史決議」で記された台湾・香港問題
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参考文献
内容説明
政治、経済、軍事の面で圧倒的な存在感を放つ習近平体制下の中国。その中国の脅威を、どの国、どの地域よりも感じてきた台湾・香港。香港の「一国二制度」はもはや風前の灯火であり、大規模デモも発生。台湾では2016年を境にして、中国との距離が一層広がっている。台湾と香港が経験したことを、日本人が「自分事」として捉えることは、日本の対中政策の構築や対中理解の深化に資することにもつながる。「中国にとっての台湾・香港」「台湾・香港にとっての中国」とは?台湾・香港問題報道の第一人者による「新しい中国論」。
目次
第1章 「台湾化」と「香港化」の狭間で
第2章 なぜ台湾と香港は中国にとって「特別」なのか
第3章 中国指導者にとっての台湾・香港問題
第4章 台湾・香港にとっての「中国」と本土思想
第5章 失われた「文化中国」の連帯
第6章 グローバル化する台湾・香港問題
第7章 日本は台湾・香港にどう向き合うべきか
第8章 台湾・香港は「坑道のカナリア」か
付録 2021年の「歴史決議」で記された台湾・香港問題
著者等紹介
野嶋剛[ノジマツヨシ]
1968年生まれ。ジャーナリスト。大東文化大学社会学部教授。上智大学文学部新聞学科卒業後、朝日新聞社に入社。シンガポール支局長、政治部、台北支局長、AERA編集部などを経て、2016年4月に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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