出版社内容情報
博物学者、鉱山技師、起業家、電気学者、戯作者、コピーライター、画家……。ダ・ヴィンチとも並び称される先駆的な業績を残しながら殺人を犯し獄中で死を迎えた異才の実像。
目次
第1章 志度の天狗小僧
第2章 長崎遊学
第3章 江戸へ
第4章 日本初の博覧会
第5章 エレキテル
第6章 殖産・振興にかける
第7章 戯作者源内
第8章 日本最初の西洋画
第9章 江戸の寵児
第10章 非常の死
著者等紹介
新戸雅章[シンドマサアキ]
1948年、神奈川県生まれ。横浜市立大学文理学部卒。テスラ研究所所長、テスラ記念協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きみたけ
52
著者はテスラ研究所所長の新戸雅章氏。博物学者・鉱山技師・電気学者・戯作者・コピーライター・画家など、先駆的な業績を残した平賀源内の実像に迫ります。日本史では「エレキテル」の人として覚えた平賀源内ですが、実はマルチな才能の持ち主。大河ドラマに抜擢したら面白いなと思いました。平賀源内は江戸で一二を争う切れ者の本草学者、西に東に飛び回る凄腕の山師、次々にベストセラーを出す人気戯作者、最新の西洋絵画を伝える気鋭の絵師、と様々な顔を持つマルチタレントぶり。 裏返せばどれも中途半端に終わってしまったとの評価もあり。2022/02/22
sofia
39
先日、志度の平賀源内記念館に行き、いろいろ知らないことが多かったので。それと記念館にはいいことしか書いていないし、源内の死もはっきり書かれていなかったので。江戸時代に藩を超越し、国益を考えて日本を回り、多才な源内、まさに「非常の人」。2022/08/17
みこ
22
知っているようで知らない有名人、平賀源内の生涯を綴る。タイトルにある非常の人というのがまさに言いえて妙である。何でもできるが故に一つを極めることができず、周りからも理解されたとは言い難い。ジョブズとか孫正義とか現代にも彼っぽい人はチラホラいるから今、この世に生まれていたらそれなりに活躍するだろうけど、やっぱり浮くんだろうな。著者の思い入れが強すぎるのか時折小説のようになってしまい、文章が安っぽくなってしまっているのが残念ながら減点ポイントである。2020/12/09
ようはん
19
有名なエレキテルの件だけでなく鉱山技師に商品のキャッチコピー、劇作家に陶器や西洋画の挑戦と兎に角やった事がダビンチばりに幅広い。特許が無かった故のトラブルや資金と技術不足による失敗の方が多く早過ぎた天才ともいえるが、後世に与えた影響は大きく先駆者としては偉大な人であった。現代こそこういう人物を見てみたい。2024/03/16
あんどうれおん
9
知名度のわりに、その生誕から最期にいたるまで謎が多い稀代の天才の生涯を追う一冊。平易な表現でまとめられています。2020年現在、平賀源内に関して分かっている事といない事とを最も手軽に把握できる良書です。参考になります。2020/08/10