平凡社新書<br> カラー版 絵はがきの大日本帝国

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平凡社新書
カラー版 絵はがきの大日本帝国

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  • サイズ 新書判/ページ数 495p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858884
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0221

出版社内容情報

膨張を繰り返し崩壊に至った大日本帝国。日清戦争から太平洋戦争終結まで、絵はがきを道標に“土地”と“時”の両面から追体験する。

序章 絵はがきと「大日本帝国」のイメージ
メディアとしての絵はがき/日露戦争とニッポン/多様性と国際色が豊かだった大正期
帝国の拡大と縮小するイメージ/自画像か虚像か

第一章 勃興する島国──北清事変から日露戦争へ
北清事変と欧米列強/北清事変以降の満洲と朝鮮/日本は「小国」か「大国」か
日露戦争の勃発/欠かせなかった神頼みと借金頼み/描かれた戦場の「現実」
旅順を巡る日露の攻防/奉天会戦と日本海海戦/戦勝に沸く日本人と三越
ルーズベルトとポーツマス講和条約/ロシア兵俘虜収容所と「マツヤマ」
日英同盟の結実/黄禍論とサンフランシスコ大地震/第二の黒船「白船」

第二章 広がる帝国の版図──台湾・樺太・朝鮮
初めての海外植民地、台湾/台湾の東西分断/理蕃政策による「近代化」と「皇民化」
台湾からの内地観光団/台湾の砂糖とバナナ/盤石となる台湾統治
地獄の島「サハリン」の行方/北緯五〇度の国境線/樺太発展の象徴
内地とつながる最北の島/樺太の北方先住民/内地樺太間の電話開通
韓国行啓から韓国併合へ/新しい日本と古い朝鮮/朝鮮航路と朝鮮博覧会
朝鮮総督府の宣伝媒体/三越に迫った三中井

第三章 極東の覇者──第一次世界大戦とシベリア出兵
先の大戦から得た教訓/短期戦と予測された世界大戦/青島攻略戦の光と影
ドイツから見たニッポン/戦争のアイドルたち/日本艦隊の地中海派遣
戦犯扱いにされたUボート/世界大戦下の俘虜収容所/南洋の珍客と日本観光
「暗黒南洋」から「宝の島」へ/身近なヨーロッパの街、ウラジオストク
戦争だったシベリア出兵/日本人の大量虐殺「尼港事件」/ポーランド孤児の救済
出兵が招いたロシア難民

第四章 近代日本の可能性──産業発展と豊かさ
人車鉄道と温泉旅行/国際電信の一大転換/製鉄所の黒煙と快適な炭鉱
東北大飢饉と孤児たち/ハンセン病患者をめぐる隔離と隠蔽
世界に羽ばたく加古川の大企業/消費社会の幕開け「三越」
天皇陛下と東京大正博覧会/醸造界の革新とブランド/世界大戦と震災と「カルピス」
世界に就航する日本の海運会社/南米ブラジル移民からの挨拶状
スポーツ国際交流の源流/家電ブームを牽引した扇風機

第五章 破綻する繁栄──関東大震災の「前」と「後」
第一回国勢調査と多民族国家/平和記念東京博覧会と文化国家への道
皇太子裕仁親王のヨーロッパ歴訪/東京のランドマーク「浅草十二階」
首都圏を襲った巨大地震/被服廠跡の惨劇、吉原の悲劇/被災者と皇室の一体感「天幕村」
国内外に伝播する震災/震災を打ち消した御成婚/復興から現れた「新しい東京」
「大正十六年」と「昭和三年」/日本初の地下鉄開業
東京オリンピックを震災復興の象徴に

第六章 二つの帝国──満蒙特殊権益と満洲の軌跡
古いロシアから新しい日本へ/満洲大豆と山東移民/日本の大陸都市、大連
張作霖と満洲某重大事件/柳条湖事件から満洲事変へ/名誉ある孤立とリットン調査団
シカゴ万国博覧会の「満鉄館」/満鉄コンツェルンの出現/高速の看板列車「あじあ」
ロシア人の街だった哈爾?/ハルビンの白系露人事務局/偽装される「帝国」
強まる日満一体化/笑顔の満洲移民/二つの?顔?を持つ満洲航空
二回あった「建国十周年」

第七章 戦争か平和か──「昭和」という名の振り子
日露戦争の残像/聖地としての「旅順」/躍進する大阪と京都の地下鉄
創られた英雄「三勇士」/代理戦争となったオリンピック/関東防空演習を嗤った言論人
イベント化する防空演習/ニューヨークからの人形使節
オリンピックと万博で観光客誘致へ/親米と親独が混在した「大毎フェア・ランド」
ナチスに魅了された日本人/「反共」と治安維持法
戦前最後の災害報道となった「阪神大水害」
戦争で潤い、軍縮に揺れた舞鶴

第八章 欺瞞と虚栄──日中戦争と太平洋戦争
盧溝橋事件から第二次上海事変へ/兵士に尽くす従軍看護婦/情報統制下の日中戦争
速報された「南京入城」/画家の戦争協力「彩管報国」/戦時下の女性「銃後は私の手で」
迫り来る空襲と防空展/日独伊三国防共協定と鬼退治/援?ルートと日独伊三国同盟
虚飾される「大東亜共栄圏」/家庭のスパイに御用心/米国で描かれた「ジャップ」
金属回収で消えた風景/日本最後の空襲の地

補章 ラップナウ・コレクションから見た「大日本帝国」
ラップナウ夫妻と京都/絵はがき収集の世界と魅力/描かれた「大日本帝国」のイメージ

あとがき

参考文献



二松 啓紀[フタマツ ヒロキ]
著・文・その他

内容説明

膨張を繰り返し、ついには崩壊に至った、大日本帝国とはいかなるものだったのか。外交や産業、民俗、拡大する版図、数々の戦争。世界的な絵はがき収集家ラップナウ夫妻による膨大なコレクションから厳選した三九〇点の絵はがきを題材に、大日本帝国のイメージを読み解く。絵はがきを道標に、大日本帝国の盛衰を“場”と“時”の両面から追体験。

目次

序章 絵はがきと「大日本帝国」のイメージ
第1章 勃興する島国―北清事変から日露戦争へ
第2章 広がる帝国の版図―台湾・樺太・朝鮮
第3章 極東の覇者―第一次世界大戦とシベリア出兵
第4章 近代日本の可能性―産業発展と豊かさ
第5章 破綻する繁栄―関東大震災の「前」と「後」
第6章 二つの帝国―満蒙特殊権益と満洲の軌跡
第7章 戦争か平和か―「昭和」という名の振り子
第8章 欺瞞と虚栄―日中戦争と太平洋戦争
補章 ラップナウ・コレクションから見た「大日本帝国」

著者等紹介

二松啓紀[フタマツヒロキ]
1969年京都市生まれ。同志社大学大学院修了(社会福祉学修士)。京都新聞記者。2016年4月から立命館大学BKC社系研究機構社会システム研究所客員研究員。中国残留日本人女性との出会いを機に2003年から満蒙開拓団や戦後問題などをテーマに取材活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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海星梨

4
厚い。面白いものの疲労感が……。新書888八冊、六冊目。少々、誤った解釈に陥っているかもしれない箇所もあるという感想。絵はがきから日本近代史を通してみる面白い切り口。アメリカなど海外の絵はがきもあり、カラーで楽しめた。しかし、いやはや、分厚い……。2019/04/29

とりもり

2
これは凄い。新書とは思えない厚さもさることながら、紹介される絵はがきの大宗をなすラップナウコレクションの質量に圧倒される。恥ずかしながら、関東大震災において陸軍被服廠跡で死者が最も多かったことや、満州国の正確な位置を初めて認識した。また、昔は印画紙が高かったので、修学旅行写真とかも絵はがき化されたというのも目からウロコ。八幡製鉄所の煙突からモクモクと湧き出る黒煙も、現在では考えられない。日本近代史を知りたければ、下手な歴史書読むくらいなら、この本読むのをオススメします。★★★★★2018/10/08

tecchan

1
 絵はがきをもとに、我が国の明治から昭和までの歴史を辿った新書版500ぺージの大作。名所・旧跡を描いたものが絵はがきというイメージだったけれど、当時の絵ハガキは、災害、事件、戦争など幅広く扱われ、まさしくニュースそのもの、時には、政府のプロパガンダとして使われていたことがわかる。絵はがきを追うことで日本の歴史がわかる。それにしても、最近は、絵はがきを見ることがなくなった。2021/01/10

onepei

1
新書版ゆえ図版が小さいのがややさびしいが楽しい本2018/11/21

しろくま12

0
厚い。濃い。ある種のメディア論。大日本帝国が自らをどう見せようとしていたのか。国際協調の路線と軍国主義の路線。2つの相容れない道を進むのが、戦争への道程だったのかもしれない。大震災が天皇と軍に対する権威づけのきっかけとなったのなら、1923年が日本の分かれ道だったのでは。2020/04/26

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