平凡社新書<br> 死を想う―われらも終には仏なり (新版)

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平凡社新書
死を想う―われらも終には仏なり (新版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858846
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0291

出版社内容情報

日本を代表する詩人と、水俣病を通して死を見つめ続けた作家が語る魂の対話。

《目次》
まえがき  石牟礼道子

第一章 飢えと空襲の中で見たもの
パーキンソン症候群──読めなくなる、書けなくなる/声が出なくなるかもしれない
食べ物をつくれないのが不自由
石牟礼さんの印象に残っている死についてうかがいたい/飢えの経験/水俣の空襲
人間ってこんなものか/物資不足と竹槍訓練
そのころ、お年寄りはどうしてましたか
お年寄りも「この世に用があって生きている」

第二章 印象に残っている死とは
祖母の死/あの世は「良か所」/祖父・松太郎
父の死──猫のミーを懐に入れて、ぽとんと/いい死に方をした父
父は殺されたぽんたの解剖に立ち会った/『苦海浄土』を書く前に解剖に立ち会う
ぽんたの事件に死の実相を見た/行き倒れの人の死/一人で死ぬのは寂しかけん
お名残惜しゅうございます/父の葬儀/お母様のこと
「勉強しておけば道子に加勢できたのに」

第三章 それぞれの「願い」
『あやとりの記』──流々草花/お経はどこで習いましたか/『正信偈』を唱える
『梁塵秘抄』につながっていく/後白河院と白拍子/お能の魅力
いじめられっ子の味方をしてきた
父と母の老いと病気に向き合うと『梁塵秘抄』が現われる
後白河院が『梁塵秘抄』に込めた願い/景戒が『日本霊異記』に込めた願い
石牟礼さんの願いとは/宗教とは
「そらのみじんにちらばれ」──宮沢賢治との共通点/石牟礼さんの愛唱歌
自分が死ぬということ/寝たきりの母が「生きたい」と言う/自殺を考えたこと
弟の死/自分は半端な人間で

第四章 いつかは浄土へ参るべき
『梁塵秘抄』を飛び飛びに読む/「我等も終には仏なり」/「よろづの仏に疎まれて」
仏様と乞食さん/「勧進どん」への施し/「いつかは浄土へ参るべき」
自分は浄土へ参るのか/良か夢なりとも、くださりませ──七夕の願い
「遊ぶ子供の声聞けば」/「囃せば舞い出づる蟷螂、蝸牛」
伊藤さんの好きな法文歌/「人の音せぬ暁に」/『あやとりの記』のお経を唱える

あとがき  伊藤比呂美

増補 詩的代理母のような人ほか一編
満ち潮――解説がわりの献詩
詩的代理母のような人

石牟礼 道子[イシムレ ミチコ]
著・文・その他

伊藤 比呂美[イトウ ヒロミ]
著・文・その他

内容説明

死に鈍感な者は、生にも鈍感である。日本を代表する詩人と、水俣病を通して死を見つめ続けた作家が語る魂の対話。石牟礼文学の入門書としても最適な1冊。

目次

第1章 飢えと空襲の中で見たもの(パーキンソン症候群―読めなくなる、書けなくなる;声が出なくなるかもしれない ほか)
第2章 印象に残っている死とは(祖母の死;あの世は「良か所」 ほか)
第3章 それぞれの「願い」(『あやとりの記』―流々草花;お経はどこで習いましたか ほか)
第4章 いつかは浄土へ参るべき(『梁塵秘抄』を飛び飛びに読む;「我等も終には仏なり」 ほか)
増補 詩的代理母のような人 ほか一編

著者等紹介

石牟礼道子[イシムレミチコ]
1927年熊本県生まれ。作家・詩人。『苦界浄土』(現・講談社文庫)で1970年に大宅壮一賞に選ばれるが受賞辞退。73年マグサイサイ賞、93年『十六夜橋』(現・ちくま文庫)で第3回紫式部文学賞、2001年度朝日賞、『はにかみの国 石牟礼道子全詩集』(石風社)で02年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。13年エイボン女性大賞、14年第8回後藤新平賞、『祖さまの草の邑』(思潮社)で第32回現代詩花椿賞受賞。2018年2月没

伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955年東京都生まれ。詩人・作家。78年、第16回現代詩手帖賞受賞。99年『ラニーニャ』(現・岩波現代文庫)で野間文芸新人賞、2002年『ビリー・ジョーの大地』(理論社)で第49回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、06年『河原荒草』(思潮社)で高見順賞受賞。07年『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』(現・講談社文庫)で第15回萩原朔太郎賞、第18回紫式部文学賞受賞。15年、第5回早稲田大学坪内逍遙大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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いつでも母さん

161
お名前は知っていた。『苦界浄土』読みたいと思いつつ未だ・・追悼 石牟礼道子さん。やっぱり凄い。人としてというか、『自分』の芯があるのだなぁ。ぶれない。死はちょっと葦の葉に腰掛けて・・だそうだ。おトイレに行けなくなった時が境界線とか・・解説のかわりの献詩がまた凄い。そしてあとがきの最後に伊藤さんの増補があって、ちょっとぐっときた『生きてる人と死んだ人の間を生きてたような人だった』にずんとする。この国を『死相を浮かべた国』と表した石牟礼さん、今生をお疲れ様でした。ー合掌ー2018/09/14

どんぐり

74
平凡社新書として2007年5月に刊行された対談の内容に、「詩的代理母のような人」他1篇を収載して、石牟礼さんが亡くなったあと新版で刊行された本。「この次、おいでるときは、私たちはおりません。お名残り惜しゅうございます」と五島のおばちゃんのことを語っていた石牟礼さんに、比呂美さんの「もう会えないという事実に、ただ涙がとまらない」と別れを惜しむ言葉が重なる。みないつかは死ぬ存在だけど、それがいつなのか結局死ぬまでわからない。大切な人に「今度会えるときまで生きていてください」と思わずにはいられなくなるだろう。2020/09/14

chanvesa

34
石牟礼さんのお母さんが学校に行かなかったことが心残りで、そのため読み書きができず、「行っておれば、書いて加勢する」(103頁)と言っていたというところは、読んでいて涙が出そうになった。強い親子関係、どんなにお母さんはつらかっただろう、石牟礼さんがお母さんの思い出を聞かれて真っ先にこの言葉をあげたこと。直接関係ないけれど、私の祖母が高等小学校を出たが当時では珍しかったと自慢していたこと。いろんなことが頭に浮かんできた。随所に石牟礼さんの語り口が沸き上がり、「花の億土へ」で観た様子や声のトーンが蘇る。2018/08/01

きいち

31
何度も読み返す。◇今日は義父の法要。きみょーむりょーじゅにょらいー、石牟礼さんが子どものころから唱えていたという「正信偈」を歌う。お参りいただいた筑後の伯母と話ししたおかげで、石牟礼さんがお母さまの語り口を真似てるときの言葉がそのまんま頭のなかで再生されるようになる。「そぎゃんしたことは、いっさい、この人が知っとったですばってん」…。◇父も母も「最期まで生ききっていた」まだまだこの世に用があって。何度も引かれる「梁塵秘抄」の世界観と重る。◇ものを書くことは、人さまの分も束の間ちょっとお借りして生きること。2018/09/08

pirokichi

21
「死」についての対談。読みながら友人と山歩きをした時のことを思い出した。弟を喪った私に、その日は空も山も木々も何もかもがとても美しく、倒木さえとても安らかに神々しく見えた。弟はこんな美しい自然の中に還っていったのだと、そしていつか私もそこへいくのだと思うと歓びのような気持ちに心が震えた。「(宇宙の微塵となって)散らばるというよりか、私はどっかの葦の葉っぱかなんかに、ちょっと腰掛けていたいような気がする(石牟礼)」散歩で街路樹を見上げながら、もしかしてこの葉っぱにも誰か腰かけているかも、と想像した。2021/09/05

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