平凡社新書<br> 21世紀の長期停滞論―日本の「実感なき景気回復」を探る

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平凡社新書
21世紀の長期停滞論―日本の「実感なき景気回復」を探る

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858631
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0233

出版社内容情報

景気回復が意識される一方、人々の将来に対する不安は増しているのではないか。では、なぜ不安は解消されないのか。その原因を探る。

《目次》
はじめに
第1章 「長期停滞」という新たな時代へ
21世紀型の長期停滞とは/世界経済における戦後の繁栄から停滞へ/米国経済に与える生産性の低迷/過剰貯蓄=需要不足と長期停滞/サマーズの懸念を示した概念図/大きく下回る先進主要国の実質GDP/長期停滞と低インフレ、低金利
第2章 なぜ、長期停滞は起こったのか
需要不足から捉える長期停滞論/頻度を増すバブルの発生と崩壊/毀損する金融機関の健全性/グローバル・インバランス(不均衡)を引き起こす要因/多くの先進国で進む人口減少と高齢化/世界的な所得格差の拡大/その他の要因も無視できない
第3章 日本の「実感なき景気回復」
「失われた20年」の教訓/実感なき景気回復/インフレ目標2パーセントは超えられない/なぜ、物価は上がらないのか/日銀の異次元緩和に関する「総括的検証」/日本のGDPギャップ/人手不足や企業の高収益は続いている/だが、需要不足は本当に解消されたか
第4章 長期停滞論からみた日本の景気
先進主要国の消費者物価/長期停滞下での景気循環の捉え方/潜在GDPの計算方法/内閣府による潜在GDPの推計/GDPギャップの再考/恒常的な潜在GDPの低下/望まれる新しい視点
第5章 長期停滞下での経済政策
21世紀型の経済政策/非伝統的な金融政策の必要性/フォーワード・ガイダンス(時間軸政策)/インフレ・ターゲット/財政政策の役割とは/物価の財政理論という新たな観点/「非ケインズ効果」がもたらすもの/日本に必要な第三の処方箋
第6章 なぜ、構造改革は必要なのか
デフレ脱却に向けた構造改革/日本が抱える構造的な問題とは/需要不足の原因を探る/続く賃金の低迷とデフレ傾向/日本経済の復活に向けた処方箋とは
第7章 少子高齢化が進む日本の現状
「人口オーナス」の時代/広がる地方圏と大都市圏の人口動態格差/進まない少子高齢化対策/女性や高齢者の活用も一時的な対策/外国人労働者をめぐる問題と実情/アジアで進む人材獲得競争
第8章 イノベーションは日本を救うか
人口減少下のイノベーション/イノベーションによる負の側面/新時代に不足する労働と余る労働/需要不足による影響とは/景気動向を反映しなくなった有効求人倍率/企業に広がる資金余剰/伸び悩む借り入れ需要
第9章 財政の持続可能性を問う
拡大を続ける日本の財政赤字/遠い財政再建の道のり/財政危機のリスク/なぜ国債利回りは低いのか/低利回りはいつまで続くか/財政危機がもたらす負の連鎖/不可欠な社会保障改革
終?章 「豊かな社会」を実現するために
望まれる構造改革/実効性のある改革とは/GDPは信頼できるか/「豊かさ」を捉える試み/実りある議論のために/「不都合な真実」に目を向けよう
あとがき
参考文献


福田 慎一[フクダ シンイチ]
著・文・その他

内容説明

21世紀型の長期停滞は、本来の実力より低いGDP水準に加え、「低インフレ」「低金利」状態が長期にわたって続くという特徴を持つ。日本では、アベノミクス以降、雇用関連など力強い経済指標は存在するが、賃金の上昇は限定的で、物価上昇の足取りも依然として重い。さらに、少子高齢化や財政赤字の拡大など懸念が増す一方である。日々高まる経済の現状への閉塞感から脱却するためにも、その原因を丁寧に検証し、根本的な解決策を探る。

目次

第1章 「長期停滞」という新たな時代へ
第2章 なぜ、長期停滞は起こったのか
第3章 日本の「実感なき景気回復」
第4章 長期停滞論からみた日本の景気
第5章 長期停滞下での経済政策
第6章 なぜ、構造改革は必要なのか
第7章 少子高齢化が進む日本の現状
第8章 イノベーションは日本を救うか
第9章 財政の持続可能性を問う
終章 「豊かな社会」を実現するために

著者等紹介

福田慎一[フクダシンイチ]
1960年石川県金沢市生まれ。東京大学大学院経済学研究科教授。84年、東京大学経済学部経済学科卒業。イェール大学大学院(Ph.D.)などを経て現職。研究テーマはマクロ経済学、国際金融、金融(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAZOO

96
最近の新書の経済ものの本としては読みでがあった本です。かなり分析をしているもののエッセンスをまとめてくれた気がします。最後の参考文献を見ていただければわかります。やはり痛みを伴う構造改革でやっていかねばならないのでしょう。私自体は東京や大阪などへの集中化が消費者の可処分所得を減少させて消費自体を押し下げていると感じています。ITが進んでいるのでドイツなどのようにもう少し分散化を図っていくべきだと思います。2018/02/20

きいち

30
経済の停滞の原因は、お金を使うべき人たちがこの先経済が成長しないだろうと悲観的に予測するから。悲観論という感情的な理由を冷静な経済学的分析のもと、再帰性という言葉を使わずに今の世の中の再帰性を説明する。◇必要なのは楽観的な未来予測。だからアベノミクスの強弁は正しいが、それだけでは事実に基づく悲観論を上回れない。◇でも、強力なリーダーシップは解ではないと思う。我々はすでに、それが長持ちしないことを知ってしまっている。それでは納得感が足りてない。遅かろうが、地道に細かく納得感を調達するほうが希望が持てるはず。2018/03/20

masabi

17
【概要】長期停滞論を巡る説の対立、日本経済の見立てを整理する。【感想】アベノミクスの評価や実感なき好景気といった昨今の経済情勢をコンパクトにまとめている。長期停滞論と失われた20年を接続しているのが珍しく感じた。筆者は長期停滞からの脱出を可能とする立場でそのためには構造改革を必要と説く。具体的には少子高齢化の対策と財政再建だ。改革自体が実を結ぶよりも改革が断行されるとの期待が鍵になるのだが現状でそのような期待を抱かせるものがなく暗澹な気分にさせられる。 2018/03/12

Francis

16
著者は東京大学経済学部教授。21世紀に入って先進国では経済成長が長期にわたって停滞している原因を探り、日本における長期停滞の原因、そしてそれにともなう困難について考察し、対策を考える。新書サイズの本には収めきれない内容を分かりやすく書いている。世界・日本の経済を考える上で必読であると言っておきます。2018/01/29

青雲空

8
21世紀に入ってからの低迷の理由を、バブル頻発、高齢化、人口減、グローバルインバランス、所得格差などに求め、付け焼刃の財政金融政策による一時凌ぎを戒めている。 財政赤字という爆弾を抱えたまま団塊世代は東京五輪後、後期高齢者へ。筆者は「あきらめるのまだ早い」と後書きで書いているが、もう手遅れというのが、ビジネスエコノミストとして、30年間内外経済を分析してきた私の実感である。2018/01/30

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