出版社内容情報
魯山人は語る人でもあった。素材選びと料理の秘訣、美食の周辺、美食にふさわしい器とは。言葉を通してその美食観を浮びあがらせる。
プロローグ 魯山人の人生観──断固として生きる
いろいろな生き方もあろうが
第一章 素材選びと料理の秘訣
もともと美味いものは、どうしても材料によるので
天然の味に優る美味なし/新鮮に勝る美味なし
真の美味はシュンにあり
昔の料理は至極簡単なものであった。(中略)
(それで充分だったのは)材料がしっかりしたものであったからだ
吸い物、清し汁は一切濃口(?油)ではいけない
総じて魚の大きいのをよろこぶ人は、味覚の発達しない、
味の上でのしろうとと言えよう
美味しい魚とは/魯山人の鯛の見極め方
そもそも米の飯を、日本料理中、もっとも大切な料理のひとつだと
心得ている者があるだろうか
第二章 美食の周辺
(私のように)裕福ならざる者が料理道楽をやり出しますと
(星岡茶寮の経営者として)我々が他と少し違うところは
お料理は即刻即用が大切であります
うまいものを食うと人間誰でも機嫌がよくなる
家にまだたくさんございますから、帰ったらお送りしましょう
米一粒でさえ用を完うしないで、捨て去ってしまうのはもったいない
第三章 美食にふさわしい器とは
食器は料理の着物である
私の作品は大抵、食物である限り、盛り方さえ上手であれば調和する自信があります
坐辺師友(中略)努めて身辺を古作の優れた雅品で満すべきである
あとがき
山田 和[ヤマダ カズ]
著・文・その他
内容説明
生涯を懸けて美食を追求した北大路魯山人は、「料理も芸術である」「天然の味に優る美味なし」「もともと美味いものはどうしても材料による」「食器は料理の着物である」「良い料理を作ることは人生を明るくします」など、その本質をずばりと語っている。魯山人の言葉に親しんで、それを生活の中で生かす―食をより楽しむための道はこれだ。
目次
プロローグ 魯山人の人生観―断固として生きる(いろいろな生き方もあろうが)
第1章 素材選びと料理の秘訣(もともと美味いものは、どうしても材料によるので;天然の味に優る美味なし/新鮮に勝る美味なし;真の美味はシュンにあり ほか)
第2章 美食の周辺((私のように)裕福ならざる者が料理道楽をやり出しますと
(星岡茶寮の経営者として)我々が他と少し違うところは
お料理は即刻即用が大切であります ほか)
第3章 美食にふさわしい器とは(食器は料理の着物である;私の作品は大抵、食物である限り、盛り方さえ上手であれば調和する自信があります;坐辺師友(中略)努めて身辺を古作の優れた雅品で満すべきである)
著者等紹介
山田和[ヤマダカズ]
1946年富山県生まれ。作家。『インドミニアチュール幻想』(平凡社/文春文庫)で講談社ノンフィクション賞、『知られざる魯山人』(文藝春秋/文春文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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