平凡社新書<br> 新聞の嘘を見抜く―「ポスト真実」時代のメディア・リテラシー

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平凡社新書
新聞の嘘を見抜く―「ポスト真実」時代のメディア・リテラシー

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582858525
  • NDC分類 070.1
  • Cコード C0200

出版社内容情報

作為、不作為による新聞の嘘とそれが与える世論や社会への影響を分析。「ポスト真実」時代に、どのように情報に向き合えばいいのか。

プロローグ
第1章 「ポスト真実」時代の新聞──Brexitと米大統領選挙
人々の情動に訴える偽ニュース/世論をミスリードした英国のEU離脱報道
主要メディアの「没落現象」/政治記者と有権者の間の距離
荒れ狂う偽ニュースにどう対応するか/清沢洌のジャーナリズム批判
トランプ大統領を産んだのは誰か/主要メディアの既得権益も調整期に

第2章 新聞による作為、不作為の嘘
極論しかない二元論的な報道/首相との阿吽の呼吸/「朝日新聞はどうなっているのか?」
安保法制をめぐるアベコベの紙面/70年談話で首相と読売が緊張関係に
客観的な事実が埋没/複数の新聞を読み比べる/安倍談話に対する問答無用の批判記事
自由に編集できる識者談話は曲者/首相の改憲発言に真逆の見方
「不正確」な選挙報道をした朝日の失態/産経はエンジンを吹かし、読売は抑制的に
首相の狡猾なメディア選別戦略/読売の「出会い系バー通い」報道
切羽詰まったテレビの選挙報道/官邸の選別を受け入れるメディア
首相へのヤジを報じなかったテレビ局/「報道の自由度ランキング」が急落

第3章 朝日問題の本質とその余波
「私は朝日新聞に勝った」/慰安婦報道をめぐる根深い対立/朝日新聞問題のあらまし
専門家から吉田証言に疑義/言論機関として不誠実な手法
32年後の吉田証言報道取り消し/致命的な判断ミスだった池上コラム掲載拒否
吉田調書をめぐる「大スクープ」/産経、読売、毎日が朝日と逆の見解
吉田調書報道は記事取り消しに/一気に取り消した判断への疑問も/重なった二つの判断ミス
「経営と編集の分離」の原則/「ジャーナリズムの鉄則」という物差し
とまらない植村氏へのバッシング

第4章 新聞の嘘を見抜く読み方
摩訶不思議な読売のTPP報道/強いトーンの見出しに注意/断定調の報道で誘導
新聞には「見立て」の記事があふれている/フレームアップという「クセ」
相模原障害者殺傷事件をめぐって/障害者の実名は隠したほうがいいのか
匿名報道に慣らされている/平成の「玉音放送」/二極化する退位報道
「お気持ち」の表明と政治の動き/三笠宮さまの発言をタブー視
北方領土交渉をめぐる相次ぐ誤報/真逆の結果がでる世論調査の怪
各紙で違う共謀罪の表記と説明/読者は何を信じたらいいのか

第5章 報道写真の虚実
漂着したアイラン君の遺体/1枚の写真が欧州首脳を動かす
「遺体=ボツ」というステレオタイプ/オバマの広島訪問をめぐる写真の使い方
二項対立させる紙面/氾濫する監視カメラからの映像
児童ポルノとして消された戦争写真/共有すべき歴史に手を加える行為

第6章 新聞は誰に寄り添うか
長崎被爆者のスピーチを黙殺した3紙/同じ株主総会がまったく違う記事に
抗議行動の扱いが二極化/「炉心溶融」の社内マニュアルをめぐる報道
欧米偏重の国際報道/「ニュース女子」問題/森友学園疑惑の本質を隠す劇場型報道
「透かし読み」のススメ

第7章 新聞はもう終わったメディアなのか
悲劇的な米の名門新聞廃刊/震災犠牲者の行動記録を再現した岩手日報
被災地で車座になって語る/米国にみる「取材の空白地帯」の危機
ファストニュースからスローニュースへ


徳山 喜雄[トクヤマ ヨシオ]
著・文・その他

内容説明

客観的事実よりも感情に強く訴えるほうが世論形成に影響する「ポスト真実」の時代。新聞は部数の落ち込みが激しいだけでなく、政権に近い新聞とそうでない新聞との間に深い亀裂が走り、それを政権が利用するといった事態も生まれている。新聞ははたして「終わった」メディアなのか。長年培われた構造上の問題から生まれる、新聞報道の作為、不作為の嘘を検証する。

目次

第1章 「ポスト真実」時代の新聞―Brexitと米大統領選挙
第2章 新聞による作為、不作為の嘘
第3章 朝日問題の本質とその余波
第4章 新聞の嘘を見抜く読み方
第5章 報道写真の虚実
第6章 新聞は誰に寄り添うか
第7章 新聞はもう終わったメディアなのか

著者等紹介

徳山喜雄[トクヤマヨシオ]
1958年生まれ。ジャーナリスト、立正大学教授。朝日新聞社で東欧革命やロシア・旧ソ連諸国の崩壊などを取材。写真部次長、雑誌『AERA』フォトディレクターなどを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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zag2

24
著者は朝日新聞の元記者ということだが、朝日新聞の現状に対しても公平に見ている感があり、好感が持てる。取り上げている様々な新聞記事の問題点には、なるほどと思うことが多かったが、あまりに多くの話題が盛り込まれていて、一冊の本としてのストーリーが見えない感じ。この本は何を訴えたいのか、新聞読者への啓蒙なのか、新聞社の姿勢への警鐘なのか、なんとなくスッキリしない読後感でした。2024/02/23

hk

21
本書の中で余談風味に書かれている箇所を、巻を置いてから反芻している。 「パリでテロが起き500人の死傷者が出ると大ニュースになる。だがシリアで3万人の民間人が死傷してもベタ記事にしかならない。この非対称性こそがテロの苗床になってはいないか?」 という著者の問いかけがそれだ。こうしたバイアス報道はまず利潤追求や企業論理ありきの「報道企業」としては致し方ないだろう。他方社会の木鐸や政権監視を本分とする「倫理組織」としてはもってのほかだ。翻って資本主義はすべての分野に市場の原理を持ち込むことをよしとする。だがメ2018/03/02

那由田 忠

20
朝日新聞の元記者。新聞各紙の紙面や社説、記事の取り上げ方を比較してコメントする。いわれる政治傾向での予想と意外に異なる紙面があるのが面白い。『朝日』の吉田証言と吉田調書について、誤報や誤った対応について詳細に述べる。その他、朝日の妙な報道姿勢について厳しめに取り上げる。結論として、スローにこだわって新聞の質を高めよと言う。しかし冒頭では、ヒラリー圧勝予想が外れたのを新聞の敗北と評価する。トランプ勝利確率が20 %あったし、寸前のFBIの動きを考えると、敗北とは全く言えない。数学的思考が苦手なのだと思った。2019/10/30

nnnともろー

9
これからの新聞の役割は?「ファースト」から「スローニュース」「スローヒストリー」へ。権力に迎合するような権力監視機能を捨てた新聞・マスコミに用はない。2018/06/21

onepei

4
読者は記事のウラを読む。新聞は主張と事実の区別を。2018/01/08

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